バフェット太郎です。

8月31日のNYダウ株式市場は前日比-53.42ドル(-0.29%)安の1万8400.88ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は原油価格の急落に加えて、堅調だった米国経済指標から利上げ観測が高まったためです。

EIA(米エネルギー省エネルギー情報局)が発表した統計によれば、原油・留出油在庫が予想よりも多く膨らみ、ガソリン在庫減少幅も予想より小さかったことから、供給過剰懸念が高まり、原油先物相場は前日比-3.56%安の44.70ドルと45ドルを割り込みました。また、原油安の背景には利上げ観測によるドル高も要因として挙げられます。

利上げ観測が高まる中、投資家の関心は金曜日に発表される8月雇用統計に集まっています。その前哨戦となるADP8月全米雇用統計は予想の17万5000人増に対して、結果17万7000人増と予想を上回りました。また、7月は速報値の17万9000人増から19万4000人増に上方修正されたことで、米国の雇用環境が順調に改善されていることが確認できます。ただ、ほぼ市場予想通りの結果だったことで利上げの判断材料にはならず、結局金曜日発表される雇用統計まで様子見ムードになりそうです。

CMEフェッドウォッチによれば投資家が予想する9月の利上げ確率は30.0%、12月の利上げ確率は60.1%となっています。
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バフェット太郎は9月にも利上げが実施されると予想しています。なぜなら、この日ボストン連銀のローゼン・グレン総裁が早期利上げが適切との考えを示唆したことに加えて、先日ジャクソンホールで開催された年次経済シンポジウムでイエレンFRB議長が「FRBが目標とする最大雇用と物価安定に米経済は近づいており、利上げへの論拠が強まってきた」とタカ派的な発言をしたことや、フィッシャーFRB副議長がCNBCのインタビューで9月に利上げが実施される可能性について問われると、「イエス」と答えることと整合性が取れていると語り、FRBのトップとナンバーツーのどちらもがタカ派的な発言をしているからです。

また、FRBが9月に利上げを実施することは、将来、米国経済が予想外に低迷した場合に備えて、再度利下げできるなど金融政策の自由度を高める意味を持ちます。

ただし、市場の予想に反して9月に利上げが実施されれば、株価は急落して調整局面を迎えます。つまり、株安ドル高が年末にかけてのトレンドです。

グッドラック。
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