バフェット太郎です。

個人投資家の中にはETFブロガーの影響を受けて、債券に投資している人が少なくありません。もちろん、債券に投資すること自体は決して間違っているわけではありませんが、そういう人に限ってセミリタイアしたいとかお金持ちになりたいとか言っているわけです。でもそれは、言ってることとやってることが間違ってます。

債券に投資してもお金持ちにはなれないのです。

先日、米経済紙フォーブスが2016年版の米国の長者番付を発表しました。これによれば、一位はマイクロソフト(MSFT)のビル・ゲイツ、二位はアマゾン(AMZN)のジェフ・ベゾス、三位はバークシャー・ハザウェイ(BRK.B)のウォーレン・バフェット、四位にフェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグ、五位にオラクル(ORCL)のラリー・エリソンです。

彼らに共通することは、自社株を大量に保有していることでお金持ちになったということです。米国債に投資してお金持ちになった人なんて一人もいないのです。

債券を保有している人たちというのは「リスクを抑えたいから」であり、資産を最大化させたいわけではありません。お金持ちになりたい、つまり資産を最大化させたいと考えるなら、資産をリスクに晒しリターンを追求するしかないのです。

毎月債券に積立投資するような人たちも、お金持ちになるために積立投資しているわけではありません。彼らはリスクの許容範囲が極端に狭く、資産が乱高下することに心を穏やかに保つことができない人たちなのです。そのためお金持ちになることを諦めて、債券に投資するしかないのです。

反対に、お金持ちになりたいならリスクの許容範囲を広げて、資産をリスクに晒し、辛抱強く持ち続けなければなりません。
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ジェレミー・シーゲル教授(ペンシルベニア大学ウォートン・スクール)著『株式投資 第4版』によれば、1802年~2006年までの204年間を振り返ると、株式の実質トータルリターン(インフレ調整後、配当再投資込み)は、年率平均6.8%でした。これは、1801年~1870年で7.0%、1871年~1925年で6.6%、1926年~2006年で6.8%、1946年~2006年で6.9%と、どの期間でも長期では安定した利回りを生み出しており、平均回帰しているのです。

一方で債券は悲惨です。長期国債に1802年~2006年まで204年間投資した場合の実質トータルリターンは年率平均3.5%と株式の半分程度しかありません。また、1802年~1870年では4.8%、1871年~1925年は3.7%、1929年~2006年は2.4%、1946年~2006年は1.6%と、利回りは段階的に下落しており、戦後の利回りは株式利回りの四分の一にも満たないのです。

さらに短期国債に1802年~2006年まで204年間投資した場合の実質トータルリターンは年率2.8%と、さらに低いです。また、長期国債と同様に利回りは段階的に下落しており、1802年~1870年は5.1%、1871年~1925年は3.2%、1926年~2006年は0.7%、1945年~2006年は0.6%でした。

つまり、戦後の短期国債利回りは株式利回りの10分の1しかないのです。このように、長期的には、株式の債券に対する優位性は圧倒的で疑いの余地がないのです。

ETF信者たちがそれでも短気国債に投資する理由は、歴史を知らないのではなく、資産が乱高下するのが見るに堪えない臆病者だからです。

あなたがもしお金持ちになりたいなら、資産が乱高下することに慣れればいいだけです。反対に臆病者の投資をしたいなら橘玲著『臆病者のための億万長者入門 (文春新書)』がオススメです。

グッドラック。
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