バフェット太郎です。
突然ですが、政策金利と金鉱株(バリック・ゴールド:ABX)の関係をおさらいしたいと思います。通常、金利が下落する局面では金鉱株が買われやすく、金利が上昇する局面では金鉱株は売られやすいため逆相関の関係になると言われています。
【政策金利(1952-2016)】

【バリック・ゴールド:ABX】

1985年から87年にかけて、政策金利は12%から6%へ引き下げられた局面では、ABXの株価は0.6ドルから7.6ドル(12.6倍)と暴騰しました。(逆相関)
87年から89年にかけて、政策金利が6%から10%へ引き上げられた局面では、ABXの株価が7.6ドルから4.0ドル(-47%)と急落しました。(逆相関)
89年から94年にかけて、政策金利が10%から3%へ引き下げられた局面では、ABXの株価は4.0ドルから31ドル(7.7倍)と暴騰しました。(逆相関)
94年から95年にかけて、政策金利が3%から6%へ引き上げられた局面では、ABXの株価は31ドルから20ドル(-35%)と急落しました。(逆相関)
95年から96年にかけて、政策金利が6%から5.5%へ若干引き下げられた局面では、ABXの株価は20ドルから32ドル(+60%)と急反発しました。(逆相関)
96年から2000年にかけて、政策金利が上がったり下がったりしながら、結局6.5%まで引き上げられた局面では、ABXの株価は32ドルから13ドル(-59%)と急落しました。(逆相関)
しかし、04年から07年にかけて政策金利が1%から5.5%へ引き上げられた局面では、通常ならABXの株価は下げるはずですが、25ドルから19ドル(-24%)と一旦調整するものの、結局54ドル(2.8倍)まで上昇しました。(相関)
08年以降、リーマン・ショックの影響を受けて、政策金利が5.5%から0%へ引き下げられると、ABXの株価も54ドルから18ドル(-67%)暴落したものの、ゼロ金利政策がその後も続くと、2011年にABXの株価は54ドルまで回復しました。(逆相関)
結局ゼロ金利政策がさらに2015年12月まで続くと、ABXの株価も54ドルから6ドル(-89%)へと大暴落しました。(相関)
政策金利の方向性が反転した過去10回のうち、8回で政策金利と金鉱株の逆相関の関係が確認できました。
では、なぜ「04年から07年」と「11年から15年末」の二回は相関関係だったのでしょうか。
まず、「11年から15年末」までの政策金利はゼロ金利政策だったため、「それ以上下げられなかった」ということが要因だったと思います。実体経済を考えれば政策金利はマイナスでなければならなかったのがゼロであったためにABXの株価は下落したと考えることができます。
また、「04年から07年」にかけて相関関係だった(金利と金鉱株が同時に上昇した)のは、300ドルだった金価格が700ドルまで暴騰したことが要因だと考えられます。実は85年から04年までの20年間、政策金利に逆相関の関係を持ちながらも金価格は300ドルから400ドルのレンジで概ね推移していたのです。

(出典:楽天証券)
それが20年間の低迷を脱し、2004年の300ドルから2011年の1900ドルまで強気相場となったのでABXの株も買われたのです。
つまり、2017年以降の金鉱株の行方を占う上で、金価格の上昇はそれほど重要ではないと言えます。なぜなら85年から04年にかけて金価格は概ね300ドルから400ドルのレンジで推移しながらも、ABXの株価は85年の0.6ドルから94年と96年には31ドルの高値をつけたからです。
加えて、88年の金価格は500ドルでしたが、94年から96年にかけて400ドルまで下落していました。一方でABXの株価は88年の4ドルから94年の31ドルまで上昇したのです。
★★★
過去に答えを求めれば、政策金利が上昇する局面では金鉱株が売られやすく、政策金利が下落する局面では金鉱株が買われやすいです。加えて、金価格が暴騰しなくても金鉱株は上昇するため、政策金利の重要性の方が大きいです。
さて、今後のシナリオですが、12月に政策金利が引き上げられることが予想されているので、金鉱株はしばらく弱気相場が続くと思います。しかし、トランプ次期大統領が掲げている公約は景気を過熱化させる危険性があるため、あっという間にバブルが出来上がり、そして弾けてしまうかもわかりません。
そしてFRBが金融政策「利上げ」から「利下げ」に転じたその時、再び金鉱株の強気相場が訪れると思います。
グッドラック。
突然ですが、政策金利と金鉱株(バリック・ゴールド:ABX)の関係をおさらいしたいと思います。通常、金利が下落する局面では金鉱株が買われやすく、金利が上昇する局面では金鉱株は売られやすいため逆相関の関係になると言われています。
【政策金利(1952-2016)】

【バリック・ゴールド:ABX】

1985年から87年にかけて、政策金利は12%から6%へ引き下げられた局面では、ABXの株価は0.6ドルから7.6ドル(12.6倍)と暴騰しました。(逆相関)
87年から89年にかけて、政策金利が6%から10%へ引き上げられた局面では、ABXの株価が7.6ドルから4.0ドル(-47%)と急落しました。(逆相関)
89年から94年にかけて、政策金利が10%から3%へ引き下げられた局面では、ABXの株価は4.0ドルから31ドル(7.7倍)と暴騰しました。(逆相関)
94年から95年にかけて、政策金利が3%から6%へ引き上げられた局面では、ABXの株価は31ドルから20ドル(-35%)と急落しました。(逆相関)
95年から96年にかけて、政策金利が6%から5.5%へ若干引き下げられた局面では、ABXの株価は20ドルから32ドル(+60%)と急反発しました。(逆相関)
96年から2000年にかけて、政策金利が上がったり下がったりしながら、結局6.5%まで引き上げられた局面では、ABXの株価は32ドルから13ドル(-59%)と急落しました。(逆相関)
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01年から04年にかけて、政策金利が6.5%から1%へ引き下げられた局面では、ABXの株価は14ドルから25ドル(+80%)と上昇しました。(逆相関)しかし、04年から07年にかけて政策金利が1%から5.5%へ引き上げられた局面では、通常ならABXの株価は下げるはずですが、25ドルから19ドル(-24%)と一旦調整するものの、結局54ドル(2.8倍)まで上昇しました。(相関)
08年以降、リーマン・ショックの影響を受けて、政策金利が5.5%から0%へ引き下げられると、ABXの株価も54ドルから18ドル(-67%)暴落したものの、ゼロ金利政策がその後も続くと、2011年にABXの株価は54ドルまで回復しました。(逆相関)
結局ゼロ金利政策がさらに2015年12月まで続くと、ABXの株価も54ドルから6ドル(-89%)へと大暴落しました。(相関)
政策金利の方向性が反転した過去10回のうち、8回で政策金利と金鉱株の逆相関の関係が確認できました。
では、なぜ「04年から07年」と「11年から15年末」の二回は相関関係だったのでしょうか。
まず、「11年から15年末」までの政策金利はゼロ金利政策だったため、「それ以上下げられなかった」ということが要因だったと思います。実体経済を考えれば政策金利はマイナスでなければならなかったのがゼロであったためにABXの株価は下落したと考えることができます。
また、「04年から07年」にかけて相関関係だった(金利と金鉱株が同時に上昇した)のは、300ドルだった金価格が700ドルまで暴騰したことが要因だと考えられます。実は85年から04年までの20年間、政策金利に逆相関の関係を持ちながらも金価格は300ドルから400ドルのレンジで概ね推移していたのです。

(出典:楽天証券)
それが20年間の低迷を脱し、2004年の300ドルから2011年の1900ドルまで強気相場となったのでABXの株も買われたのです。
つまり、2017年以降の金鉱株の行方を占う上で、金価格の上昇はそれほど重要ではないと言えます。なぜなら85年から04年にかけて金価格は概ね300ドルから400ドルのレンジで推移しながらも、ABXの株価は85年の0.6ドルから94年と96年には31ドルの高値をつけたからです。
加えて、88年の金価格は500ドルでしたが、94年から96年にかけて400ドルまで下落していました。一方でABXの株価は88年の4ドルから94年の31ドルまで上昇したのです。
★★★
過去に答えを求めれば、政策金利が上昇する局面では金鉱株が売られやすく、政策金利が下落する局面では金鉱株が買われやすいです。加えて、金価格が暴騰しなくても金鉱株は上昇するため、政策金利の重要性の方が大きいです。
さて、今後のシナリオですが、12月に政策金利が引き上げられることが予想されているので、金鉱株はしばらく弱気相場が続くと思います。しかし、トランプ次期大統領が掲げている公約は景気を過熱化させる危険性があるため、あっという間にバブルが出来上がり、そして弾けてしまうかもわかりません。
そしてFRBが金融政策「利上げ」から「利下げ」に転じたその時、再び金鉱株の強気相場が訪れると思います。
グッドラック。
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