バフェット太郎です。

ウォールストリート・ジャーナル』によれば、ドナルド・トランプ次期大統領は、米財務長官にゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューチン氏を起用する意向とのこと。

これまでゴールドマン・サックス出身で財務長官を務めた人物にヘンリー・ポールソン氏やロバート・ルービン氏がいます。ポールソン氏はゴールドマン・サックスの会長兼最高経営責任者で、ルービン氏も会長というトップの座に君臨していました。一方、ムニューチン氏はゴールドマン・サックスに400人くらいいるパートナーの一人にすぎませんでした。

とは言え、パートナーってすごいんです。パートナーとは共同経営者という意味で、ゴールドマン・サックスには3万4800人の従業員がいますが、そのうちパートナーまで昇格できるのは400人程度です。彼らの平均年収は90万ドル程度で、年末時のボーナスはこの額の数倍にものぼり、ゴールドマン・サックスのパートナーはウォール街における究極的な成功のしるしとも言われてるんです。

ムニューチン氏は85年にゴールドマン・サックスに入行すると債券部門に配属され、そこで米国債、地方債などのトレーディング部門責任者になりました。ムニューチン氏は過小評価されている資産を探すことが得意で、巨額の利益を稼ぐことに成功しました。94年、パートナーに昇格すると最高情報責任者(CIO)まで上り詰め、02年にゴールドマン・サックスを去りました。
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その後、著名投資家ジョージ・ソロス氏が設立したクレジット・ファンドの運用を任され、04年にはソロス氏から出資を受けヘッジファンド「デューン・キャピタル・マネジメント」を立ち上げ、映画事業に投資し、「アバター」や「Xメン」のプロデューサーにもなったそうです。

ムニューチン氏の経歴は確かにすごいですが、ポールソン氏やルービン氏と比べると見劣りする内容です。では、なぜトランプ氏がムニューチン氏を財務長官に起用しようとしているのかですが、それは大統領選挙でトランプ氏の支持者として資金調達の面で支援したからです。つまり、トランプ氏のお気に入りの奴ということです。

さて、そんなトランプ氏の「お気に入りの奴」が8万6000人の職員を抱える財務省のトップに立ち、今まで一度もやったことのない経済政策や金融政策の立案ができるのでしょうか。

ムニューチン氏が公式の場で政策について語ったことはほとんどないそうですが、一部ではインフラ投資銀行を設立したいと考えているそうです。トランプ氏はかねてから債券を発行し、それで調達した資金でインフラ投資の拡大を進めることを公約に掲げていましたが、インフラ投資銀行を設立することで、政府だけが負担するやり方ではなく投資家にも出資してもらおうというわけです。

また、ムニューチン氏というウォール街出身者が財務長官になることで、金融規制の緩和も期待(懸念)されています。金融規制が緩和されれば、銀行株が買われ、株価の押し上げ要因になりますが、これはバブルを再来させるとして、懸念もされています。

いずれにせよ、ムニューチン氏が財務長官になれば米国経済は危ない橋を渡らされることになりそうです。

グッドラック。
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