バフェット太郎です。

投資家ウォーレン・バフェットの投資哲学に大きな影響を与えたされるフィリップ・フィッシャーは、優れた経営者のいる企業の株を買うことを推奨していますが、ほとんどの日本の米国株投資家にとって、経営者が優れているのかどうなのかということはさっぱりわからないと思います。

だからと言って、あなたが優良株に投資できないわけではありません。なぜなら、優れた経営者がいる株を買うよりも、素晴らしい事業を持つ株を買った方が何倍もマシだからです。

1966年、バフェットはホクスチャイルド・コーンという名門の老舗百貨店に投資しました。投資した理由は、ライバルの百貨店株に比べて割安な価格で買えたことと、経営者のルイス・コーンが信頼できる人間だったためです。コーンはホクスチャイルド・コーンの創業者一族で、数字に強くビジネスに対する嗅覚は鋭いものがありました。一方で質素に暮らす高潔な人物で、まるでバフェットのような人間だったのです。

しかし、百貨店の経営は低迷から脱することはできませんでした。なぜなら、同じ地域に出店しているライバル百貨店がエレベーターやレジだけでなく、最新の発注・在庫管理システムなどを導入すると、他のライバル企業も追随する他なかったこと、そして新規出店をめぐる争いから、全く収益が改善しなかったのです。

素晴らしい経営者だったコーンをもってしても、斜陽産業の百貨店事業は好転せず、バフェットは買った時とほぼ同じ価格で売り抜ける他ありませんでした。バフェットはこの時、「楽しかったのは買った日と売った日」と感想を述べ、さらに「有能な騎手も、名馬に乗れば勝てるが、骨折した駄馬に乗っては勝てない」という教訓を学びました。

つまり、どんな優れた経営者でも事業そのものが腐っていたら立て直すことはできないため、投資家は優れた事業か否かに注目した方がいいということです。

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そこで優れた事業を保有する企業というのは、瞬間的に人気になったハンバーガーチェーンのシェイクシャック(SHAK)ではなく、消費者に馴染みのある強力なブランド力を持ち、世界中からロイヤリティフィーを稼ぐことができるマクドナルド(MCD)のような株のことです。

グッドラック。
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(参考文献:「バフェット 伝説の投資教室 パートナーへの手紙が教える賢者の哲学 」「株で富を築くバフェットの法則[最新版]---不透明なマーケットで40年以上勝ち続ける投資法 」「バフェット・コード 」「ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉 (PHPビジネス新書) 」)