バフェット太郎です。

ウォールストリートジャーナルによれば、ハト派(利上げしたくない派)で知られる米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は講演で、これまでの年一回の利上げペースを加速させなければ、インフレ高進リスクを増大させると、急にタカ派的な発言を始めました。

ローレングレン総裁はFRB(米連邦準備制度理事会)による金融危機以降の忍耐強い政策姿勢が適切だったとしつつ、経済が順調に拡大していることを考えれば、金融政策は正常化すべき時期にあると考えているようです。これは利上げペースが年3回になることが合理的であることを示唆しています。

しかし、ローレングレン総裁は同時に前回の利上げサイクルほどの急速な利上げはふさわしくないとの考えも明らかにしました。
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緑枠が前回の利上げサイクルですが、この時ほぼ毎月のように利上げしていました。ローレングレン総裁は緩やかなペースで追加利上げを実施しなければ、失業率が長期的に持続可能な水準を下回るほか、インフレ率がFRBの目標である2%を超える可能性があると危機感を募らせています。

しかし、過去に答えを求めれば、利上げは一度やり始めるとクセになり、ズンズンと進む傾向があります。そのため利上げ期間は1年半~2年半であることが多いです。別の言い方をすれば景気に一度火が付くとそれをゆっくり温めることはできず、一気に過熱させてしまうということです。

従って、ローレングレン総裁が望むような緩やかなペースで追加利上げというのは難しく、結局前回の利上げサイクル同様にピッチが加速すると思います。また、仮に利上げペースを遅らせれば、失業率は持続不可能な水準まで低迷し、インフレも加速し、米国経済がバブルに突入しかねません。

また、他国の多くが金融緩和を継続する可能性がある中でも、FRBは利上げをする可能性が高いとのことで、新興国経済のリスク懸念も増大しています。

さて、2004年から2007年までの利上げ局面において株価は大きく上昇しました。また、94年から00年にかけての利上げ局面でも株価は大きく上昇したため、利上げ局面では株価が上がりやすいことがわかっています。そのため、株式投資家は短期的なニュースに惑わされて買ったり売ったりせず、ジッと買い持ちし続ければいいと思います。

一方で、金鉱株は利上げに弱く、過去の経験則によればほとんどの場合で金利と金鉱株は逆相関の関係を示していました。ただし例外として04年から07年にかけての利上げ局面では同時期に金価格が暴騰した要因が大きいです。そのため、金鉱株への投資を考えている投資家たちは、インフレ率が、FRBが目標とする2%を超えているのかについて注意を払った方がいいと思いますよ。

グッドラック。

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