バフェット太郎です。
9日のNYダウ株式市場は前日比ー76.42ドル(ー0.38%)安の1万9887.38ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は、原油安を背景にエネルギー株が売られたことに加えて、金融株も売られたためです。
原油安の背景には、OPEC(石油輸出国機構)加盟国のイラクの原油輸出量が12月に増加し、過去最大規模になったことが伝わったためです。OPECは11月に減産合意しており、サウジアラビアが年内から少なくとも日量48万6000バレルの原油の減産を実施していることに加えて、非加盟国のロシアもOPECとの合意に従い、すでに10月の水準から日量13万バレル削減しています。また、クウェートもすでに生産調整しています。
産油国は今、ゲーム理論で言うところの「囚人のジレンマ」に陥っています。
囚人のジレンマとは、ゲーム理論におけるゲームの一つで、お互い協力した方が協力しないよりも良い結果になることが分かっているのにも関わらず、協力しない者が最大の利益を得る状況では、互いに協力しなくなるというジレンマです。
例えば、共犯で捕まった囚人AとBに対して、検事は二人を別々の部屋に連れて行き、次のような司法取引を同様に持ちかけます。
「もし、お前たちが二人とも黙秘するなら、二人とも懲役二年だ」
「だが、お前だけが自白したら即釈放してやる」
「ただし、お前が自白して、別室で同様の説明を受けているもう一人も自白したら、二人とも懲役五年だ」
「最後に、もしお前が黙秘して相手が自白したら、お前は懲役十年だからな」
9日のNYダウ株式市場は前日比ー76.42ドル(ー0.38%)安の1万9887.38ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は、原油安を背景にエネルギー株が売られたことに加えて、金融株も売られたためです。
原油安の背景には、OPEC(石油輸出国機構)加盟国のイラクの原油輸出量が12月に増加し、過去最大規模になったことが伝わったためです。OPECは11月に減産合意しており、サウジアラビアが年内から少なくとも日量48万6000バレルの原油の減産を実施していることに加えて、非加盟国のロシアもOPECとの合意に従い、すでに10月の水準から日量13万バレル削減しています。また、クウェートもすでに生産調整しています。
産油国は今、ゲーム理論で言うところの「囚人のジレンマ」に陥っています。
囚人のジレンマとは、ゲーム理論におけるゲームの一つで、お互い協力した方が協力しないよりも良い結果になることが分かっているのにも関わらず、協力しない者が最大の利益を得る状況では、互いに協力しなくなるというジレンマです。
例えば、共犯で捕まった囚人AとBに対して、検事は二人を別々の部屋に連れて行き、次のような司法取引を同様に持ちかけます。
「もし、お前たちが二人とも黙秘するなら、二人とも懲役二年だ」
「だが、お前だけが自白したら即釈放してやる」
「ただし、お前が自白して、別室で同様の説明を受けているもう一人も自白したら、二人とも懲役五年だ」
「最後に、もしお前が黙秘して相手が自白したら、お前は懲役十年だからな」
この時、二人の囚人は共犯者と協調して黙秘するべきか、それとも共犯者を裏切って自白すべきか、というのが問題になります。
この時、囚人にとって一番良いシナリオは、自分だけが自白して相手が黙秘した場合です。次に良いシナリオは二人とも黙秘して懲役二年になる場合です。その次は、二人とも自白して二人とも懲役五年になる場合です。最悪のシナリオは、相手も黙秘するだろうと思って黙秘したら、相手はペラペラと自白した場合です。この時、自分は懲役十年ですが、相手は即釈放です。
お互いに信用し合い、あるいは相手が即釈放になるのなら、自分は十年でも構わないと考えた場合、黙秘することを選び、懲役二年か、あるいは十年になる道を選びます。
一方でお互いに相手のことが信用できない場合、自分だけが黙秘しても、裏切られて懲役十年になってしまうので、自白して即釈放か懲役五年を選ぶことになります。
つまり、協力し合えば懲役二年、協力し合わなければ懲役五年になるということです。
産油国も減産協力すれば、全ての産油国で財政収入は一時的に悪化しますが、中・長期的に原油価格が上昇・安定するのでプラスになります。しかし、最大の利益を達成するなら、他の産油国が減産してい中で、自分だけが増産すれば、原油高の中で財政収支は大幅に改善されます。
ただし、イラクだけ増産体制に入って最大の利益を享受するなら、他国も黙ってはいません。裏切り行為に特に罰則のない減産合意では、イラクに続いて増産体制に入る国だってあると思います。そうなれば協調関係は崩れ、原油価格が再び暴落しかねず、それは結局原油安としてイラクに降りかかってくるのです。
さて、産油国は5月のOPEC総会まで特に大きなイベントがありません。そのため水面下で交渉し続けなければならないわけですが、お互いに冷静になって判断することができるでしょうか。
グッドラック。
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お互いに信用し合い、あるいは相手が即釈放になるのなら、自分は十年でも構わないと考えた場合、黙秘することを選び、懲役二年か、あるいは十年になる道を選びます。
一方でお互いに相手のことが信用できない場合、自分だけが黙秘しても、裏切られて懲役十年になってしまうので、自白して即釈放か懲役五年を選ぶことになります。
つまり、協力し合えば懲役二年、協力し合わなければ懲役五年になるということです。
産油国も減産協力すれば、全ての産油国で財政収入は一時的に悪化しますが、中・長期的に原油価格が上昇・安定するのでプラスになります。しかし、最大の利益を達成するなら、他の産油国が減産してい中で、自分だけが増産すれば、原油高の中で財政収支は大幅に改善されます。
ただし、イラクだけ増産体制に入って最大の利益を享受するなら、他国も黙ってはいません。裏切り行為に特に罰則のない減産合意では、イラクに続いて増産体制に入る国だってあると思います。そうなれば協調関係は崩れ、原油価格が再び暴落しかねず、それは結局原油安としてイラクに降りかかってくるのです。
さて、産油国は5月のOPEC総会まで特に大きなイベントがありません。そのため水面下で交渉し続けなければならないわけですが、お互いに冷静になって判断することができるでしょうか。
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原油先物相場の日足チャートですが、サポートラインは45~46ドル程度です。5月に向けて原油相場が下落するようなら、OPECは5月の総会で減産の規模拡大と期間延長、そして罰則の用意をすると思います。
グッドラック。
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