バフェット太郎です。

これから始まる弱気相場の中で、含み損を抱えることになるかもしれない投資家はどうすればいいのでしょうか。

「各自損切りラインを確認し、弱気相場にズルズル引き込まれないように注意すべし」という意見もありますが、これは株を頻繁に売買することで、市場を出し抜こうと考えている自信過剰バイアスに支配された愚かな投資家のためにある助言であって、プロクター&ギャンブル(PG)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のような超大型ディフェンシブ銘柄に長期投資している賢明な投資家のための助言ではありません。

そもそも株式投資を通じて長期で資産形成をしたいなら、市場を出し抜こうなどとは考えずに、S&P500指数に連動することを目的にしたインデックスファンドやETFに投資して配当を再投資し続ければいいだけなので、売買をする必要はありません。含み損を抱えることになる弱気相場でもそれは同じで、定期的に株を買い増すだけです。

また、ある程度の金融資産があり、超大型ディフェンシブ株の個別銘柄に投資している人も基本的に戦略は同じです。バフェット太郎の保有銘柄はプロクター&ギャンブル(PG)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)だけでなく、フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)やベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)など、配当利回りの高い超大型ディフェンシブ株を中心に投資しているので、配当を定期的に再投資するだけです。また、弱気相場こそが富の源泉になるということも知っているので、高配当株を買い増していきます。

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しかし、高PERのグロース株を中心に投資している投資家の戦略は知りません。

強気相場の中でグロース株を買うことは、さぞや気持ちの良い買い物だったと思います。まるで女性が憧れだったブランドの洋服やカバンを買うような、高揚感に包まれた至福のひと時だったと思います。あるいは、新入社員が自己啓発本を読んだ後のような、やる気と情熱に満ち溢れた気持ちに似ているかもしれません。

しかし、ひとたび弱気相場になればディフェンシブ株に投資している投資家の比にならないくらいのストレスが、グロース株投資家にはかかるので覚悟しておいてくださいね。それはまるで二カ月後に来るクレジットカードの明細書を見て愕然とする女性のような、あるいは毎日上司や先輩に注意されて次第に自信と生気を失っていく新入社員のような、絶望と悲壮感でいっぱいになるということです。

別の言い方をすれば、グロース株投資家は弱き相場で初めて気づくのです。なぜ、グロース株を長期投資してお金持ちになった人がいないのかということに。
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グロース株投資家たちが最終的にどのような投資判断を下すかは各自賢明な判断を下すのでしょう。企業の将来性を信じてバイ&ホールドを貫くのか、あるいは損切りをして一度撤退するのか。

ちなみに2015年に「株価が短期的に値下がりしてもそれを無視してバイ&ホールドすればお金持ちになれる」と信じられていたギリアド・サイエンシズ(GILD)の株価は今こんな感じです。
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二年前、バイ&ホールドを宣言した投資家はまだ保有しているのでしょうか。あるいは株価が下がったら絶対買い増すと言っていた投資家たちは買い増したのでしょうか。

淘汰された投資家の声は聞こえません。

グッドラック。

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