バフェット太郎です。

2002年から2007年の強気相場にかけて株式市場でお金持ちになった人はたくさんいますが、彼らが今もなお資産を増やし続けているかと言うとそうではありません。

なぜ、彼らは2012年以降から始まった強気相場で、あの頃のように資産を増やせなくなったのでしょうか。それは過去に通用した「勝ちパターン」が通用しなくなったからです。別の言い方をすれば、相場の「勝ちパターン」は変化するものなので、変化に順応できない投資家は淘汰されるというワケです。

そして多くの個人投資家は過去の「勝ちパターン」にこだわったり、そもそも「勝ちパターン」を見つけることができなかった結果、資産をみるみる減らしてして市場から淘汰されていったのです。特に2008年の金融危機以降、相場から退場した短期投資家は多く、変化に順応できなかった投資家の屍の山が積みあがりました。

一方で淘汰された投資家に代わって、2012年以降から株式投資を始めてお金持ちになった人もたくさんいます。彼らは02年から07年までの強き相場でお金持ちになった投資家たちと同様、日本の中・小型株など値動きの軽い銘柄に目を付けてお金持ちになりました。

保有期間は短・中・長期とまちまちで、中には信用取引を駆使する投資家もいました。これは02年から07年にかけてお金持ちなった個人投資家たちと同じです。

強気相場では当然、大型株よりも小型株の方が値上がり率が大きくなるので、投資を始めたタイミングによっては誰もがお金持ちになり得ます。しかし、小型株でも値上がりする株もあれば値下がりする株もあるので、値上がりする銘柄を運よく見つける必要があります。

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例えば、バフェット本やピーター・リンチ本などの投資本読んだ個人投資家100人がそれぞれ企業分析すれば、その分析手法が正しいか、あるいは間違っているかに関わらず、100通りのポートフォリオが出来上がります。

その100個のポートフォリオのうち、将来の値上がり銘柄が多く組み入れられた、お金持ちになれるポートフォリオが5個あったとします。すると、そのポートフォリオを保有する5人がお金持ちになることで、メディアに対して「株式投資でお金持ちなれる方法」をドヤ顔で紹介するのです。

しかし、これは淘汰された95通りのポートフォリオを無視しています。お金持ちになった5人の投資家は「ピーター・リンチの株で勝つ」を参考にして投資で勝てたと豪語していますが、お金持ちになれず淘汰された95人の投資家も同じように読んでいるのです。別の例え方をすると、「お米を食べたことでお金持ちになれた」と同じことを勝ち組投資家は言っているにすぎないのです。

ただし、これから株式投資を始める多くの個人投資家は投資本すら読んだことがなければ、周りに株式投資をしている人もいないので、淘汰された95人の存在を知りません。つまり、投資で成功した5人だけはお米を食べていて、それ以外の95人はパンを食べていたからお金持ちになれなかったと誤解していることに等しいのです。

そのため彼らは投資の世界も受験のように努力すれば必ず成功すると思っていて、「ピーター・リンチの株で勝つ」などの投資本を読んで投資を始めても、自分が100通りのポートフォリオのうちの一つを作っているだけにすぎず、お金持ちになれるか貧乏になるかは所詮確率によるところが大きいということに気づかないのです。

グッドラック。

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