バフェット太郎です。

全米5位級の百貨店大手JCペニー(JCP)が第1四半期決算を発表しました。内容は悪かったです。

EPSは予想ー0.21ドルに対して、結果ー0.58ドル(調整後EPS0.06ドル)と予想を下回りました。

売上高は予想27億7000万ドルに対して、結果27億ドルと予想を下回りました。

既存店売上高も予想を下回ったことを嫌気して株価は約ー14%安と暴落し、過去最安値を更新しました。

【JCペニー(JCP):日足】
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また、百貨店二番手グループのコールズ(KSS)や高級ファッション中心の百貨店ノードストローム(JWN)の株価も既存店売上高の低迷や先行き見通しの悪さを嫌気して軒並み暴落しています。

【コールズ(KSS):日足】
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コールズ(KSS)は決算発表前の株価と比較して約ー14%暴落しています。

【ノードストローム(JWN):日足】
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ノードストローム(JWN)も決算発表前の株価と比較して約ー18%安と暴落しています。

【メーシーズ(M):日足】
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メーシーズ(M)も決算発表前の株価と比較して約ー19%安と暴落しています。

この日商務省が発表した4月の米小売売上高は予想0.6%増に対して、結果0.4%増と予想を下回りました。

労働市場が堅調で雇用や賃金などの経済指標が好調であるのにも関わらず、どうして消費が伸び悩むのでしょうか。これは消費者の消費する対象や場所が変わったことが要因として挙げられます。

ミレニアル(2000年以降成人を迎えた)世代を中心にモノ(商品)からコト(体験)にお金を使う人たちが増えたことや、そもそも百貨店などで買い物するのではなく、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などネット通販で買い物をする人たちが増えてきています。

これだけモノが溢れた世界で、モノにお金を使う行為は人生においてそれほど幸福度を高めてくれるものではありません。それよりも、旅行に出かけて何かを体験したり、新しい出会いや発見をSNSにアップしてたくさんの「いいね」と「フォロワー」を獲得した方がずっとずっと楽しいことに気づいてしまったのです。

そのため、ミレニアル世代の消費スタイルがコトからモノへと回帰することはないし、便利なネット通販から不便な実店舗での買い物に回帰することはないので百貨店は何をしても業績は回復しません。

ただし、高級ファッションを実店舗で購入したいという層がいなくなるわけではありませんので、一部の消費者に支持される店舗作りや規模の縮小をする必要があります。

そうした中で大規模なリストラや店舗の閉鎖、資産の売却などが進められ、さらに業界再編の波が起こります。そうしてどこが潰れ、誰が誰に喰われるのかわからないバトルロワイヤル的な地獄絵図の後に、ようやく体験型百貨店のような企業が勝者総取りで一人勝ちする世界が広がります。

しかしそれはまだまだ後の話なので、投資家たちはこれから始まる地獄絵図をお楽しみください。

グッドラック。

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