バフェット太郎です。

08年の金融危機以降、一時は世界の株式市場の牽引役になると期待された新興国株は期待を裏切るように低迷したため、世界に広く分散投資することが正しいと信じていたインデックス投資家たちはひどくガッカリしました。また、彼らをガッカリさせたのは何も新興国株の低迷だけではありません。欧州の先進各国の株式市場も政治リスク等の高まりから投資家から嫌われる市場の一つになっていました。

しかし、最近はこれまで嫌われていた新興国株と欧州先進国株に投資家の関心が高まりつつあります。これは米国株に比べて割安なバリュエーションが魅力的に映るからです。

【S&P500指数:iシェアーズ・ヨーロッパ・ETF(IEV)】
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ヨーロッパETF(IEV)は欧州株で構成されるS&Pヨーロッパ350指数に連動するように設計されているETFです。英国が28%、仏・独・スイスが各15%程度で構成されています。

欧州株の予想PERは15~16倍(配当利回り3%)に対して、S&P500指数の18倍(配当利回り2%)と、欧州株の方がバリュエーションで割安です。

また、投資家の関心が高まっているのは割安なバリュエーションだけが理由ではありません。世界の経済成長率見通しの改善も欧州株にとって追い風になっています。

先日、IMF(国際通貨基金)が発表した2017年の世界の経済成長率予想を3.4%から3.5%へ上方修正しています。また、欧州のGDP(国内総生産)成長率は2%と予想されており、米国の1.6%、日本の1.2%よりも高いです。

さらに今年の予想増益率も米国株の+10%増に対して、欧州株のそれは+18%程度と強気の見通しが広がっています。

さて、08年の金融危機以降、世界の投資マネーは米国株式市場に還流しました。あれから9年、世界中の投資マネーを集めた米国経済は堅調に回復し、FRB(連邦準備制度理事会)が利上げに踏み切るまでになりました。一方でECB(欧州中央銀行)の政策金利は依然として0.0%と実質マイナス金利が続いています。

こうした金融政策の乖離は、米国株式市場から欧州株式市場に投資マネーが流出する要因となるため、今後は米国株に投資するよりも欧州株に投資した方が報われると思います。

グッドラック。

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