バフェット太郎(@buffett_taro)です。

投資のプロであるファンドマネジャーたちは、運用資金のほとんど全てを使って、常にフルインベストメントの状態で挑んでいます。これは現金が利益を生み出さないので、現金をより多く保有することは、ファンドのパフォーマンスを悪化させる足枷になり、ベンチマークやライバルのファンドにリターンで後れを取る原因になるからです。

一方で、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)は、株式市場に過熱感が見られると株式比率を抑えて現金比率を高めます。そして弱気相場になると割安になった株を積極的に買い集め、相場の回復局面とともにリターンを一気に上昇させます。この投資スタイルこそが成功へと続く投資の王道というわけです。

では、こうした投資スタイルを個人投資家は見習うべきなのでしょうか。あるいは多くのファンドマネジャー同様、フルインベストメントで挑むべきでしょうか。結論から言えば、個人投資家の事情によるところが大きいので、一概にコレが正しいというものではありません。

ちなみに、バフェット太郎は米国株式を4700万円、現金(ドル含む)を400万円保有しており、現金比率は8%になっています。バフェット太郎は毎月50万円入金し、さらに毎月同額の50万円を買い増すことをルールにしているので、本来ならば現金を400万円分も用意する必要はないはずです。

それなのにどうして400万円分もの現金を用意しているのかと言うと、何らかの事情でしばらく50万円が入金できなくなり、毎月50万円分の株が買い増せなくなるかもしれないからです。つまり、毎月確実に50万円分買い増すために現金を用意しているのであって、リターンを最大化することを目的にしていないのです。

とはいえ、このまま現金を必要以上に貯め続けても仕方がないので、弱気相場になったら少しずつ吐き出すことも考えていかなければならないと思ってます。

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さて、バフェット太郎の事情はここまでにして、多くの個人投資家は自身の現金比率をどのように設定するべきでしょうか。

そもそも、将来を見通すガラスの水晶玉がないのであれば、タイミングを見計らう投資戦略を取ること自体間違っています。そのため、S&P500指数に投資するなどパッシブ運用している個人投資家は現金を持つ必要がなく、フルインベストメントで長期投資した方が合理的です。 

もちろん、誰しもが予期せぬ理由でまとまったお金が必要になることもあるので、もしもの時のためにある程度の現金を用意しておくことを忘れてはいけません。

一方で割安になった株を買い、割高になった株を売るなど売買を頻繁に繰り返す個人投資家は、チャンスを逃さないためにも常に一定(10~20%程度)の現金を保有した方が良さそうです。

とはいえ、ここまではあくまでシミュレーションのお話です。弱気相場に突入すれば、頭で考えていることと実際にやっていることがチグハグになってしまうなど、だらしない投資をしてしまう可能性は誰にでもあるので注意してください。

例えば、2007年10月、ダウ平均が1万4000ドルをつけ、その後09年2月にかけて7000ドルを割り込む中、多くの個人投資家は溶けていく資産を目の当たりにしてパニックになり、「十分安くなってから買い戻せばいい」と考え、保有株を投げ売りしたのです。

もちろん、投げ売りした価格よりさらに安くなる保証はありませんし、買い戻すタイミングを逃せば、ただ恐怖に怯えて割安な価格で手放したクソダサい投資家で終わるだけです。

例えば15年12月、FRBが政策金利の引き上げを決めると、ダウ平均は1万8000ドルから1万5500ドルまで急落しました。ここで仮に「十分安くなってから買い戻せばいい」と考えた投資家が1万5000ドルを割ってから買い戻そうと考えていたら、その後の反発で買い戻すことができず、回復相場をただ眺めるだけに終わっていたはずです。

そのため多くの個人投資家は狼狽売りを防ぐためにも、(理屈では正しいとされる)フルインベストメントではなく、現金比率は常に10%程度用意するなど、常に心に余裕が持てるだけの態勢を整えておいた方がいいかもしれませんね。 

グッドラック。

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