バフェット太郎(@buffett_taro)です。

投資家が注目していた9月の雇用統計を受けて、NYダウ株式市場はー1.72ドル(ー0.01%)安の2万2773.67ドルとほぼ横ばいで取引きを終えました。非農業部門就業者数は予想を大きく下回ったものの、堅調な労働市場を好感して相場が崩れることはありませんでした。

【9月米雇用統計】
非農業部門就業者数は予想8万人増に対して、結果3万3000人減と予想を下回りました。

失業率は予想4.4%に対して、結果4.2%と予想を上回りました。

平均時給は前月比予想+0.3%に対して、結果+0.5%増、前年同月比では+2.9%増と予想を上回りました。

さて、非農業部門就業者数が予想を大きく下回ったことに加えて、マイナスに落ち込むのは2010年9月以来7年ぶりのことだったのでマーケットに動揺が広がりました。しかし、これはハリケーン「ハービー」や「イルマ」の影響であることは明らかであることから、市場はすぐに落ち着きを取り戻しました。

一方で、失業率は0.2ポイント改善して4.2%と2001年2月以来の低水準であることが好感されました。これは労働参加率の上昇が背景になります。
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9月の労働参加率は前月の62.9%から63.1%と大きく上昇しました。さらに、9月の就業率(全人口に対する就業者の比率)は60.4%と、約8年ぶりの高水準に達しました。ただし、労働参加率の上昇は労働市場の緩みを拡大させた可能性を示唆しており、これがこれまでの賃金の抑制とインフレ率が低迷していた原因にもなっていたと考えられます。

平均時給は前月比+0.5%と大きく伸びていますが、これは飲食関連で10万人以上の雇用が失われるなど、低賃金労働者がハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響で職を失ったことで、平均を押し上げたことが要因です。そのため、賃金の高い伸び率は一時的である可能性が高く、低賃金の労働者が労働市場に戻れば、再び平均時給の伸び率は鈍化すると考えられます。

市場参加者の中には今回の雇用統計を受けて、失業率の低下と賃金の上昇を理由にインフレ圧力が高まっており、利上げペースが加速すると予想している人がいますが、バフェット太郎はむしろ、労働市場が見かけほど引き締まっていない可能性があり、インフレへの上昇圧力は期待されているより弱い可能性があると考えています。

別の言い方をすれば、米労働市場が完全雇用に達するためには失業率が4%を下回る必要があるなど、労働市場に依然として改善の余地が残されており、米国経済はさらに拡大する見込みがあるということです。

グッドラック。

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