バフェット太郎(@buffett_taro)です。

長期投資家は保有銘柄を忍耐強く持ち続ける必要がありますが、言うは易しで多くの長期投資家は途中で投げ売りするものです。

そもそも一言で長期投資と言っても、それがどれくらいの期間を指すのかは投資アプローチによって違うものです。3~5年と言う人もいれば7~10年、あるいは20年以上という人もいます。どれが正しいというわけではありませんが、投資アプローチの違いによって「長期」の意味は変わるものです。

例えば、外的要因など一時的な業績の悪化で売られている株に対して、逆張りを狙った投資をする場合、3~5年程度待つ必要があります。具体的に言えば、08年金融危機の金融株で、当時、銀行株や保険株は軒並み売られましたが、この時、バンク・オブ・アメリカの優先株に投資した著名投資家ウォーレン・バフェットは5年後を見据えて投資しました。

銀行株や保険株は決してビジネスモデルがダメになったというわけではありませんし、銀行も保険も人々の生活に欠かせないものです。そのため、時間の経過とともに投資資金が還流すると考えれば、短期的に株価が低迷しても5年後に値上がり益が期待できます。

ちなみに最近の例で言えば、原油安によるエネルギー株などがそれです。原油価格は14年夏頃まで1バレル100ドルを超えて推移していましたが、米国によるシェールオイルの増産が影響して、その後一時30ドルを割り込むまで売り込まれました。
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こうした原油安の影響を受けてエネルギー株が軒並み売られましたが、シェールオイルの採掘コストが下げ止まったことでシェールオイル生産の限界も見えてきており、原油価格が反発の兆しを見せています。従って将来、原油価格の回復とともにエネルギー株の上昇が期待できるというわけです。

しかし、原油価格の本格的な回復がいつになるのかは誰にもわかりませんし、ベストな投資タイミングを計ることは誰にもできません。そのため、5年を待たずしてエネルギー株を手放した自称長期投資家も少なくありません。

これは金融危機の時も同じで、金融株を底値で拾った人はほとんどいませんし、低迷していた頃に買ってそのまま買い持ちしている投資家もほとんどいません。

彼らは当時、金融株よりも、値上がり益の期待できるバイオ株に夢中になっていたので、いつ本格的に回復するかわからない金融株を持ち続けるよりも、金融株を手放して今すぐ値上がり益が期待できるバイオ株を買った方が合理的だと考えたわけです。

このように、逆張り投資して忍耐強く持ち続けられる投資家はほとんどいないのです。そして、その後のバイオ株の低迷を見ると、セクターを乗り換えることが必ずしも正しい判断であるとも言えないのです。

グッドラック。

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