バフェット太郎です。

12日、原油価格が一時30ドルを下回り、12年ぶりの安値を記録しました。中国経済の失速を懸念した売りが入ったとされていますが、基本的には、米国のシェールオイルの増産による過剰供給が原因であることに変わりありません。これを受けてNYダウ株式市場は、前日比117.65ドル(+0.7%)高の1万6516.22ドルで取引を終えました。

さて、原油価格の歴史を振り返ると、弱気相場16年、強気相場16年の32年周期が形成されていることがわかります。1982年(35ドル)をピークに16年後の1998年(10ドル)まで弱気相場が続きました。その後一貫して強気相場が始まり、2014年(110ドル)まで続きました。次のサイクルが前回のサイクルと同様、32年周期を形成するのかわかりませんが、ダウ周期などの経験則から言えば24~36年周期を形成する可能性があります。

つまり、2014年を起点とした場合、2026年~2032年までの長期弱気相場が始まるのではないかということです。ただ、長期サイクルの中には短・中期サイクルもあるので、今年は弱いながらも反発すると考えています。

原油価格の長期弱気相場は景気にとってプラスです。なぜなら、個人にとってガソリン代が安くなるということは、消費に回すお金が増えることを意味しています。また、企業にとってガソリン代が安くなるということは、物流コストの削減につながり、利益率が上がることを意味しているからです。1982年に1000ドルだったNYダウが18年後の2000年に1万2000ドルをつけた背景には、原油安による恩恵があったと思われます。だからぼくは米国株に強きです。
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では、エネルギー株に対しては売りなのかと言うと、ぼくはそんなこと全然ないと思っています(*エネルギー株が上がるというわけではありません)。特にエクソンモービル(XOM)のような財務体質が健全で、収益力の高い株はこれからも買いだと思っています。なぜなら、原油価格が長期の弱気相場を形成することで、エネルギー業界は再編に動くと思うからです。とくに今年は、独立系石油探査会社が破綻する可能性が高いと言われていますから、XOMは今まで価値の高かった案件をバーゲンセールで買えることになります。

エネルギー業界のネガティブなニュースはXOMの株価を下げる原因になると思います。それでもどうしてぼくがXOMを買っていくつもりでいるかというと、ぼくの投資戦略は超優良高配当銘柄に投資し、配当は再投資し、長期で保有するというものだからです。その点XOMは、39年も連続で増配を続けており、配当利回りは4%弱と高利回りでありながら、配当性向は35.6%と余力は十分にあります。さらに、同社は積極的に自社株を買い戻すことでも有名で、株価の値下がりはより多くの自社株を買い戻すことができるなど、ぼくの投資戦略にピッタリだからです。
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