バフェット太郎です。

タバコ世界最大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)が第1四半期決算を発表しました。内容は悪かったです。

EPSは予想0.9ドルに対して、結果1.0ドルと予想を上回りました。

売上高は予想69億9000万ドルに対して、結果69億ドルと予想を下回りました。

通期のEPS見通しは予想5.27ドルに対して、新ガイダンス5.25~5.40ドルと上方修正されました。EPSが上方修正された主な要因は、実効税率が約26%と低下するためです。

配当は4.28ドルと前期の4.22ドルから1.4%増配することが決定しました。

紙巻きタバコの出荷量はEU(欧州連合)で6.7%の減少、東ヨーロッパで10.4%の減少、中東・アフリカで8.5%の減少、南・東南アジアは6.1%の増加、東アジア&オーストラリアで18.3%の減少、中南米・カナダで1.5%の減少、全体では5.3%の減少と世界的に紙巻きたばこの出荷量が落ち込みました。

一方で加熱式タバコの出荷量は全世界で大きく伸長し、全体の出荷量は約2.2倍となっており、紙巻きタバコと加熱式タバコを合わせた出荷量は世界全体で2.3%の減少となりました。

ブランド別では、世界売り上げ首位の「マールボロ」が7.1%の減少となったほか、「L&M」が12.3%の減少、「ラーク」15.5%の減少と落ち込みました。一方で「チェスターフィールド」はブラジルやイタリア、サウジアラビアなどで好調で、20.2%の増加となりました。

【フィリップ・モリス・インターナショナル:PM】
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世界的に喫煙率が低下しており、紙巻きたばこの出荷量が大幅に減少していることが明らかになったことで、株価は前日比ー16.7%安と暴落し、予想配当利回りは5.06%と高騰しています。
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とはいえ、同社の売上高、営業利益、純利益はずっと安定しており、金融危機後も業績が落ち込まなかったです。これはタバコ事業が景気の動向に左右されないためです。また、不況で業績が落ち込まない一方、好況で業績が伸びないことから、強気相場では市場平均をアンダーパフォームしやすいです。
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EPS、DPS、BPSの推移です。17年12月期のBPS(一株当たりの純資産)はー7.78ドルと債務超過状態になっていますが、タバコ事業は安定した収益が期待でき、それで利払いができてしまうので、たとえ債務超過状態になっていても倒産する心配はありません。
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キャッシュフローの推移です。本業の儲けを表す営業CFは今期90億ドルが見込まれると予想されており、前期よりもわずかに増える見通しです。

さて、フィリップ・モリス・インターナショナルに投資している個人投資家の中には、今回の暴落でタバコ株を手放そうと考えている人も少なくないんじゃないかなと思います。

しかし、紙巻きタバコの出荷量が減少したところで業績が大きく落ち込むなんてことはないので、長期投資家は株価の値動きを無視して、配当再投資することで比較的高いリターンを達成することができます。

ちなみに、バフェット太郎のポートフォリオにもフィリップ・モリス・インターナショナル株が約10%含まれていますが、今回の暴落で特に悲観的になっていません。なぜなら同社は安定したキャッシュフローが見込める優良株ですし、今回の暴落で時価評価額が17%近く下がったとは言っても、ポートフォリオ全体で考えればわずか1.7%程度下落したに過ぎないからです。

そのため、バフェット太郎は一時的に急落しているフィリップ・モリス・インターナショナルのような不人気優良株を淡々と買い増ししていきますよ。

グッドラック。

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