バフェット太郎です。

20日のNYダウ株式市場は前日比ー201.95ドル(ー0.82%)安の2万4462.94ドルと続落して取引を終えました。下落した主な要因はアップル(AAPL)の下落が重しになったほか、米10年債利回りが急騰したためです。

【米10年債利回り:日足】
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米10年債利回りは2.96%と年初来の最高に達しました。米10年債利回りが上昇(価格は下落)している背景にはインフレへの懸念が高まっているためです。

【原油先物価格:日足】
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インフレの原因となる原油先物価格は、1バレル68.40ドルと約三年半ぶりの高水準で推移しています。原油高の背景にはOPEC(石油輸出国機構)とロシアなど非加盟国が一段の減産に前向きな姿勢を示しているためです。

株と債券は常に競争関係にあるため、米10年債利回りが上昇すると生活必需品株や通信株が売られやすいです。これは米10年物国債に投資するだけで約3%の利回りが期待できるのなら、わざわざ値上がり益が見込めないことに加えて、債券よりもリスクの高い個別株に投資する必要がないからです。

クラフト・ハインツ(KHC)ー2.53%安、ケロッグ(K)ー3.10%安、ペプシコ(PEP)ー2.93%安、コルゲート(CL)ー3.22%安、チャーチ&ドワイト(CHD)ー5.91%安と軒並み急落しました。

そのため、原油価格が上がると、インフレ懸念が高まり、インフレ懸念が高まると米10年債利回りが上昇し、米10年債利回りが上昇すると債券と競争関係にある株式、特にペプシコなどの生活必需品株が売られやすくなるので、原油価格が上昇するとペプシコの株が売られるというわけです。

また、この日はアップル(AAPL)もー4.10%安と急落しました。

【AAPL:日足】
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アップルの株価が急落した主な要因は、モルガン・スタンレーのアナリストが2018年度の「iPhone」出荷台数を2億1000万台と予想し、従来予想の2億1700万台から引き下げたためです。

アップルの株価は先日、半導体受託製造で世界最大手のtsmc社が「スマホ需要は低迷する」との見通しを示していたことから急落し、三日で7%も下落したことからアップルへの投資に悲観的になっている人もいるかもしれません。

しかし、アップル株も生活必需品株も永続的で安定したキャッシュフローが期待できるので、個人投資家は株価の値動きに一喜一憂せず、長期で保有し続け、配当を再投資するだけで大丈夫です。

とはいえ、多くの個人投資家は短期的に値上がりする株が良い株で、短期的に値下がりする株が悪い株と考えるクセがあるので、優良株を長期で保有することは難しく、結果的に相場に振り回されることが多いです。

そのため、個人投資家には値上がりしなくても忍耐強く持ち続けられる強い信念が必要なのですが、どうしても隣の芝は青く見えるもので、他人のパフォーマンスに見劣りすると、自分は時代遅れの投資をしているのではないかと考え、流行のセクターに流されてしまうものです。

しかし、その時々で流行ってるセクターに繰り返し投資し続けることでお金持ちになった人がほとんどいないことを考えると、多くの人が期待するセクターや銘柄にはむしろ近づかない方が賢明であることがわかります。

グッドラック。

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