バフェット太郎です。

17日、原油価格が一時28.36ドルをつけ、およそ12年ぶりの安値を更新しました。急落の主な要因は、イランの核開発問題の最終合意が正式に発表されたためです。今回の最終合意はイラン産原油が市場に出回ることを意味しますから、供給過剰問題の解決がますます遠のくとの見方から売りが膨らみました。

さて、15日のNYダウ株式市場は、前日比-390.97ドル(-2.39%)安の1万5988.08ドルと1万6000ドルの大台を割り込んで取引を終えました。今回の急落を受けて積極的に買い向かった投資家は多いと思いますが、一方で投資するお金がなくて買い増しできなかった、だらしない投資家もいます。

一般的に「現金」を用意しておくということは、結婚式やマイホームの頭金など、大きな買い物をするためだったり、失業などにより一時的に収入が途絶えても生活できるように用意するものです。だから貯金をしている人にとって貯金をしていない人というのは、計画性がなく、だらしのない生活をしているように見えます。

投資の世界で「現金」を用意しておくということは、予想外の急落局面でも積極的に買い増せるように用意しておくものです。だから急落局面に買い増しができない投資家というのは、計画性がなく、だらしのない資産運用をしていることと同じことなのです。つまり、ここで現金がなくて買い増しができない投資家というのは、買い増しできる投資家たちから、だらしのない投資家に見られているというわけです。

では、現金はどれくらい用意すれば計画的な投資といえるのか?ぼくは総資産における現金比率は5~10%程度で良いと思います。例えば総資産500万円なら、うち25~50万円は現金で持つべきです。ただし、5~10%の現金を用意すれば良いというだけではありません。買い増しを実施してから半年以内に現金比率を5~10%に戻せるように、しっかりと投資資金用の貯蓄をすることが重要です。
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例えば、総資産500万円、株式450万円:現金50万円(現金比率10%)の状態から30万円買い増ししたとします。すると総資産500万円、株式480万円:現金20万円(現金比率4%)になります。毎月5万円貯蓄して半年後の総資産は530万円、株式480万円:現金50万円(現金比率9.4%)といったように、半年以内に再度、買い増しできる態勢を整えられるようにしてください。

バリュー株投資において重要なことは株を安く買って高く売ることではありません。超優良企業の株をコツコツ買い増しすることが最も重要なことです。その場合、バリュー株投資家にとって急落局面は大きなチャンスになります。しかし、そこで十分な現金を用意しておかないと、バーゲン価格でより多くの株を買うことができないのです。

年始からの急落局面でガンガン株を買い増す投資家が多いですが、ガンガン買いたいという気持ちを抑え、現金比率を考えながら計画的に投資しないと、買うべき時に買えないだらしのない投資家になりますよ。
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