バフェット太郎です。

15日のNYダウ株式市場は前日比ー193ドル(ー0.78%)安の2万4706.41ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は米10年債利回りが急上昇したためです。

この日、商務省が発表した4月の米小売売上高は前月比予想0.3%増に対して、結果0.3%と予想に一致したことで、個人消費が堅調であることが示唆されました。

これを受けて、FRB(米連邦準備理事会)による利上げは6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で実施されるとの公算が高まったことで、米10年債利回りが急上昇しました。

【米10年債利回り:日足】
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米10年債利回りは3.08%と約7年ぶりの水準まで上昇しています。

なぜ、米10年債利回りが上昇すると株式市場に「売り」が広がるのかと言うと、米10年物国債に投資するだけで3.08%の利回りが期待できるなら、わざわざリスク資産である「株式」に投資する必要がないからです。

特に、コカ・コーラ(KO)やプロクター&ギャンブル(PG)、フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)といった業績の拡大が見込めない一方、配当だけしか魅力のない銘柄は金利上昇局面に弱く、売られやすいです。

そのため、いわゆる「シーゲル銘柄」は金利上昇局面で市場平均をアンダーパフォームしやすいです。しかし、景気が循環するものであることを考えれば、「シーゲル銘柄」が永遠に冴えない銘柄であり続けるわけでもありません。米国経済がリセッション(景気後退)入りし、FRBが政策金利を引き下げる局面では「シーゲル銘柄」が息を吹き返すはずです。

では、不況期はいつ来るのかについてですが、これは2020年頃となる公算が高いです。
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【米2年債利回りと米10年債利回り格差】
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チャートは米2年債利回りと米10年債利回り格差の推移です。

過去を振り返れば、利回り格差がマイナスからプラスに転じて間もなくするとリセッション入りする傾向があります。

そもそもなぜ利上げ局面で利回り格差が縮小するのかというと、本来、FRBによる利上げは米2年債利回りが敏感に反応するのに対して、米10年債利回りは投資家の先行き見通しに影響を受けやすいからです。

つまり、投資家の先行き見通しが悲観的になりつつある(米10年債利回りが鈍化or低下する)中で、FRBによる利上げがズンズン進むと2年債利回りだけが上昇して利回り格差が縮小するというわけです。

現在の利回り格差は0.5ポイントあるため、ただちにリセッション入りするといった兆候は見られません。利回り格差の縮小ペースを考えれば、リセッション入りはおそらく2020年頃になるとの公算が高く、「シーゲル銘柄」に投資している投資家たちが報われるのは2年後です。

グッドラック。

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