バフェット太郎です。

これから投資を始めてみようと考えている人の中には、手持ち資金を一括投資した方がいいのか、あるいは時間をかけて積立投資した方がいいのかを悩んでいる人も少なくないと思いますが、結論から言えば、一括投資した方が確率的に報われやすいです。

金融リテラシーの低い多くの日本人は、「投資はお金持ちがやるもの」と考えているため、まとまったお金がないと投資は始められないと勘違いしています。しかし「つみたてNISA」など、まとまったお金がなくても資産運用ができることが認知され始めたことで、20~30代世代を中心に積立投資戦略が広がりつつあります。

かくいうバフェット太郎も、毎月積立投資することで資産の最大化を目指しています。しかし、積立投資は必ずしも優れた投資スタイルというわけではありません。たとえば、すでにまとまったお金がある人はわざわざ積立投資するよりも、最初から一括投資してしまった方が確率的にパフォーマンスが良い傾向にあることがわかっています。

これについては、アライアンス・バーンスタイン社がMSCIワールド指数に一括投資した場合と積立投資した場合とで比較・検証しています。
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(出所:アライアンス・バーンスタイン

上の図表は1987年7月~2017年6月にかけてMSCIワールド指数(世界の株価指数)に一括投資して10年間バイ&ホールドした場合と、最初の一年目に毎月10万円ずつ積立投資して残りの9年間バイ&ホールドした場合のリターンを表しています

この調査では、87年から17年の30年間を対象期間として、投資開始月を一ヶ月ずつずらして10年間運用した場合を調査しているため、240回分のパターンが存在します。この240回において、一括投資した場合の中央値は240万円(年利7.2%)だったのに対して、積立投資のそれは231万円(年利6.8%)で、62%の確率で「一括投資」が「積立投資」をアウトパフォームしています。

これは積立投資の場合、最初の一ヶ月に投資できる金額が10万円で、残りの110万円は金利がほぼゼロであることから機会損失が発生し、これが将来のリターンを押し下げる原因となったためです。

しかし、同じ戦略を日本株に採用した場合では、一括投資の勝率は45%に下がり、積立投資をアンダーパフォームしました。これは1990年以降、日経平均株価が長期で低迷したことが原因です。

株式市場の長期低迷は何も日本株だけに限った特異な現象というわけではありません。米国株だって1966年1000ドルだったダウ平均が82年になっても800ドルと長期で低迷していました。

こうしたことから必ずしも一括投資が優れているとは言えませんが、確率的には一括投資の方が賢明であるというわけです。とはいえ、誰しも一括投資をするのは勇気がいるものです。これは、仮に暴落直前に一括投資してしまえばパフォーマンスは長く低迷してしまうことに他ならないためです。

そのため、そうした運の悪さを回避したいなら、全体の30~50%を一括投資して、残りの50~70%を積立投資していってもいいと思います。

また、積立投資は手持ち資金を使い切ったら終わりというわけではありません。まとまったお金がある人もない人も、将来働いて稼いだお金をコツコツと積立投資するということが最も重要であることを忘れないでください。

グッドラック。

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