バフェット太郎です。

ボストン・コンサルティング・グループが公表したリポートによれば、富裕層が世界家計資産の半分を支配し、お金持ちはさらに豊かになっているとのこと。

なぜお金持ちはよりお金持ちになり、貧乏人はいつまでたっても貧乏のままなのでしょうか。また、どうすれば貧乏人はお金持ちになることができるのでしょうか。

そもそも格差拡大の原因については、仏経済学者のトマ・ピケティ氏が「r>g」という一つの不等式を使って証明しています。

「r」とはリターン・オン・キャピタルのことで資本収益率(投資利回り)を意味し、「g」とはエコノミック・グロース・レートのことで経済成長率(賃金の伸び率)を意味し、それぞれの成長率は「r」が4~5%であるのに対して、「g」は1~2%でした。

つまり、資本主義社会とは「資本家(4~5%)>労働者(1~2%)」という式に導かれて格差が拡大するようにデザインされているというわけです。

資本家と労働者の間に3%の違いしか生まれないのなら、格差はそれほど広がらないと思うかもしれませんが、時間の経過とともに複利の力は大きくなり、格差は絶望的なほど開きます。

【資本家と労働者の資産の伸び率:50年間】
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チャートを眺めると、資本家の資産は当初の100から50年後には1147と11倍にもなりましたが、労働者の資産は269と3倍にも満たない水準に留まりました。

人生100年時代と言われる中、複利の力はますます大きな役割を果たすことは明らかなので、資本家と労働者の格差はますます拡大することが容易に予想できます。

とはいえ、格差社会とは貧乏人がより貧乏になるというわけではありません。日本の様な先進的で豊かな資本主義社会において、誰もが豊かになれますが、資本家はより速いペースでお金持ちになるということです。

従って、貧乏人も資本家の側に行くだけで同じスピードで資産を増やすことができるというわけです。具体的にどうすれば資本家の側に行けるのかと言えば、それは「株式投資」をすることです。




ペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授のジェレミー・シーゲル氏は、過去200年にも及ぶ膨大なデータを分析した結果、株式の実質リターン(インフレ調整済み)は期間を長期で取れば、いずれの時期も一貫して7%弱のリターンが得られたことを発見しました。

1802年以降、米国経済が農業型社会から工業型社会へとシフトし、さらにサービス業主体の社会へシフト。戦争は何度も起き、通貨制度は金本位制から基軸通貨制へと移行しました。加えて、情報の伝達速度はインターネットのお陰で瞬時に伝送されるようになるなど、米国経済は劇的な変化が繰り返し訪れていたのにも関わらず、実質リターン7%弱とほとんど変わりませんでした。
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【株式投資家と資本家と労働者の資産の伸び率:50年間】
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先ほどのチャートに株式投資家(成長率7%)を挿入すると、当初の100が2946と約30倍にもなり、労働者の資産額を10倍も上回りました。

このように、資本主義社会で資本家のようなお金持ちになりたければ、株式(S&P500ETF)に投資して長期で保有し、配当再投資することが最も合理的です。とはいえ、これを実際やるとなると、なかなかどうして難しいものです。

これは、自分のリスク許容度が思っていたよりもずっと小さいものだったということを後になってからわかるからです。多くの個人投資家は当初こそ持ち株が10~20%急落しても手放したりしないなんて豪語しますが、実際、調整局面を迎えるとサクッと売却して、もっと値上がり益の期待できる銘柄に乗り換えたりしがちです。

このように頻繁に売買を繰り返す投資は、一見すると相場の変化に順応した賢明な投資のように思えるかもしれませんが、実際は相場に振り回されているだけということが往々にしてあります。また、確率的に言えば、個人投資家は売買を繰り返せば繰り返すほどパフォーマンスが悪くなる傾向があることも知られています。

従って、資本主義社会のお金持ちになりたいなら、リスク許容度を過信することなく、ディフェンシブ株とした慎重なポートフォリオを構築しつつ、配当を再投資し続けられる長期投資家にならなければなりません。

グッドラック。

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