バフェット太郎です。

マイケル・ルイス著『マネー・ボール』は、貧乏球団アスレチックスでゼネラルマネージャーを務めるビリー・ビーン氏が、独自の評価基準で割安な選手を獲得し、チームの優勝を目指すストーリーです。

なぜ、貧乏球団アスレチックスの年俸総額はお金持ち球団ヤンキースの三分の一の額しかないのに成績は互角なのか。それはビーン氏が「出塁率」に注目して選手を獲得したからに他なりません。

そもそも「勝利」に必要な要件は何か?という点から考えると、それは「得点力」ということになります。この得点力を最大化すれば勝利を獲得することができるわけですが、この得点力を最大化するためには、何が必要なのでしょうか。

ホームランの数?、高い打率?それとも盗塁の成功率?これらはどれも得点力と密接なつながりを持っていなくて、統計学をもとに比較分析すると、それは「出塁率」ということがわかったのです。
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この「出塁率」はたとえヒットが打てなくても、四球で出塁することもできますから、四球が多い選手の価値が高くなります。

多くのスカウトは、ホームランや打率ばかり重視して、出塁率はおろか四球を重視する人なんて一人もいません。そのため、ビリーは割安な価格で得点力を最大化させてくれる選手を集めることができたのです。

これは投資の世界でも同じことが言えます。たとえば、長年有効性が実証されている投資戦略を一貫して続けることで、市場平均に勝つことができるかもしれません。

たとえば、ジェームス・オショーネシー著『ウォール街で勝つ法則 - 株式投資で最高の収益を上げるために』によれば、「大型低PER株」や「低PBR株」「大型高配当株」「低PSR(株価売上倍率)株」「低PCFR(株価キャッシュフロー倍率)株」などは市場平均に対して長期の有効性が確認されました。

従って、個人投資家はビリー氏が出塁率の高い選手ばかり集めたように、上記の条件を満たす銘柄に投資することで市場平均に勝つ可能性が高まるというわけです。

とはいえ、投資は一貫性がなければなりません。途中でコロコロ戦術を変えたり、市場参加者たちの裏をかいてやろうと考えずに、自分のリスク許容度を直視したうえで、一度決めた投資ルールを最後まで貫き通すことができれば、あとは平均回帰するだけなので時間が証明してくれるはずです。

グッドラック。

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