バフェット太郎です。

米中貿易戦争が激化する中で、中国株が暴落しています。

【上海総合指数:日足】
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上海総合指数の日足チャートを眺めると、直近の高値3587からわずか五カ月で2876と二割も暴落し、弱気相場入りが濃厚となっています。

米中貿易摩擦を巡っては、トランプ政権が総額500億ドル相当の中国製品に対して、25%の輸入関税を掛けると発表すると、中国も米国に報復関税を課すと反発。

これに対してトランプ政権は「中国が報復措置をとれば、総額2000億ドル相当の追加関税を課す」と脅す一方、中国政府も「トランプ大統領が貿易問題を悪化させた場合、ダウ構成銘柄を対象に対抗措置を取る用意がある」と応酬が続いています。

さて、貿易戦争の激化は市場規模の縮小を意味するため、両国ともマイナスの影響を受けます。

たとえば、半導体大手のインテル(INTC)やクアルコム(QCOM)が米国で生産した半導体を中国で売れば、そこで関税が課されます。そして、中国で組み立てられた最終製品を米国に輸入すれば、そこでもう一度関税が課されるため、二重で関税が課されることになります。

つまり、最終製品を購入する米国の消費者が最も負担を強いられることになるわけですから、貿易戦争が激化すれば早い段階で消費が低迷し、リセッション(景気後退)入りが早まりかねないというわけです。

とはいえ、足元では米国市場よりも中国市場が大きな打撃を受けています。

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【上海総合指数:1997ー2018】
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上海総合指数の21年チャートです。「」は指数が200日移動平均線を下回ったタイミングを指しています。

過去を振り返ると、強気相場から一転して急落し、そこから200日移動平均線を下回ったのは21年間で(今回を除けば)01年と08年の二回だけで、いずれもそれぞれー55.5%安、ー69.8%安と暴落しました。

そのため、三回目となる今回も同様の下落幅が心配されます。15年の高値5178を起点とした場合、1850のサポートラインをターゲットにすれば高値からー64.3%安が予想されます。

ところで、中国経済は足元で社債のデフォルト(債務不履行)が相次いでいて、上半期だけで4000億円を超える見通しで、これは前年同期の2950億円よりも4割程度増える見通しです。

社債のデフォルトが相次いでいる主な要因は、政府が企業の延命を目的とした融資を控えるよう銀行に圧力を加えたためです。

そのため、破綻すべき企業が破綻するのは正しいことなのですが、短期的には痛みを伴うので覚悟も必要です。たとえばデフォルトの連鎖が始まれば信用不安から流動性の高い株式が急速に売られます。また、株価が暴落すれば消費も減退する可能性が高まるので経済は一層減速しかねません。

加えて米中貿易戦争の激化というリスク要因もあるので、中国株投資は当面の間ネガティブに見ておいた方が良さそうです。

グッドラック。

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