バフェット太郎です。

米国株投資家にとってドル円相場の行方は資産評価額を大きく左右するため、気になっている人も少なくないと思います。そこで現在のドル円相場を振り返っておきます。

【ドル円相場:2015ー2018】
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過去三年間のドル円チャートを眺めると三角保ち合いを形成していることが確認できます。三角保ち合いとは、上値と下値の幅が徐々に狭まっていき、最終的にどちらか一方に大きく振れる兆候として知られています。

そのため、ドル円相場はレジスタンス(上値抵抗線)の111円水準を突破すれば、114ー118円を目指してドルはさらに一段高となることが予想されます。一方でレジスタンスに抑えられるようにして反落するなら、106円水準のサポートライン(下値支持線)をターゲットに急落することが予想されます。ちなみに、サポートラインを割り込むようならドルは一段と売られ、16年の底値(99.08円)を目指してドル安円高が加速すると思います。

さて、米国が保護主義に走り、貿易摩擦が一段と悪化しているのにも関わらず、ドル円相場は一時的に円高に振れたものの、すぐに値を戻して110円台で推移しています。これは投資家が米中貿易戦争は激化しないのでは?と考え始めているためです。

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【米中輸出額(左)と米国貿易赤字(右)】
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(出所:第一生命研究所

そもそもトランプ大統領がなぜ中国に対して不満を抱いているのかと言うと、中国に対する貿易赤字額が3756億ドルと赤字額全体の半分を占めているためで、これを是正するために関税を課すわけです。

そして6月15日に米国が500億ドル相当の中国製品に対して25%の関税を課すと発表すると、中国政府も同額500億ドル相当の米国製品に対して関税を課すと報復措置で対応しました。

するとトランプ大統領は2000億ドル相当の中国製品に対して10%の関税を課すことも辞さないとし、これに中国が報復措置を取るならさらに2000億ドル相当の追加関税を課すとし、総額4500億ドル規模が対象になると警告しました。

これに対して中国の対米輸入品は約1300ドルしかないため、報復しようにも1300億ドル分しか報復することができません。また、上海総合指数は直近の高値から20%下落して弱気相場入りしていることも、中国が強気に出れない要因になり得ます。

そのため、投資家らは米中両国が貿易戦争を避けるために落としどころを探るだろうと期待しているため、こうした状況の中でもドルは底堅いわけです。しかし、期待に反して貿易戦争が避けられないようならサポートラインの106円台を目指してドルが急落することも予想されます。

グッドラック。

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