バフェット太郎です。

「有事の金」はドルと逆相関の関係であることが知られています。そのため、ドル高局面では金が売られやすいです。

【ドル指数と金先物価格:2008ー2018】
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過去10年間のドル指数と金先物価格を眺めると、2010年の約半年間相関関係が見られたものの、その他の期間は概ね逆相関の関係だったことが確認できます。そのため、今後もドル高が続けば金価格は目先低迷することが予想されます。

【ドル指数:日足】
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ドル指数の日足チャートを眺めると、指数が50日移動平均線と200日移動平均線の上にあることから、3月以降、強気相場入りしていることがわかります。また、レジスタンス(上値抵抗線)が95の水準で壁となっているものの、下値が切り上がるなど強気の三角保ち合いを形成していることから上にブレイクアウトする公算が大きいです。

【金先物価格:日足】
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一方、金先物価格の日足チャートを眺めると、価格が50日移動平均線と200日移動平均線を下回っており、弱気相場入りしていることがわかります。また、1オンス1240ドルでダブルボトムを形成することが期待されるものの、ドル需要が旺盛の中ではあまり期待できないかもしれません。

現在、米国は好調な経済指標と企業業績を追い風に利上げ局面に入っているわけですが、EU(欧州連合)や日本は依然として利上げに振み切ることができないことから金利差は拡大する見通しです。

また、新興国は通貨を安定させるために利上げしている国があるものの、十分な利上げにはほど遠いことから、世界の投資マネーはドルに集中しつつあります。

加えて、貿易摩擦が世界経済の足を引っ張り、各国中央銀行の出口戦略が遅くなれば一層ドルに追い風が吹くことが予想されます。これはつまり、ドルと逆相関の関係を示す金価格が低迷することを示唆していると言えます。
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【金先物価格:2008ー2018】
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金先物価格の10年チャートです。ターゲットは1050ドルです。これは主要産金会社の採掘コストが約900ドルであることを考えれば十分あり得る数字です。ちなみに、2001年の金先物価格は255ドルまで低迷しましたが、これは当時の採掘コストが250ドル程度だったためです。そのため、場合によっては1000ドルを割り込む展開も予想されます。

投資家の中には金鉱株に触手を伸ばしている人もいますが、タイミングはまだ早いと思います。

グッドラック。

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