バフェット太郎です。

【ダウ平均:2009】
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今から9年前の2009年8月、ダウ平均は3月の底値6470ドルから大きく回復し、株価が50日・200日移動平均線を上回るなど投資家心理が明るくなり始めました。とはいえ、米国では依然として中小規模の銀行が相次いで破綻していましたし、2012年頃には再びダウは暴落するとも言われていました。

いずれにせよ、底値から1.5倍近くまで値上がりした米国株に積極的に投資しようと考える人はほとんどおらず、多くの投資家は再び訪れる暴落に身構えていました。

【ダウ平均:2009ー2018】
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あれから9年、米国株式市場は2010年の米債ショック、11年ギリシャ危機、15年中国発世界同時株安とFRBによるゼロ金利政策解除などにより、たびたび急落する場面もありましたが、結局200日移動平均線を割り込むことなく強気相場を維持させてきました。

また、2018年2月の米長期債急騰を要因とした調整局面は50日移動平均線すら割り込みませんでした。

さて、強気相場が10年目に突入した今、9年前のように暴落に怯え、身構えている投資家の姿はありません。多くの投資家は将来有望のハイテクセクターに集中投資することで報われると考えているし、手持ちの投資資金だけでは足りないのでレバレッジまで掛けています。

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しかし、永遠に続く強気相場などないことを考えれば、投資家が楽観的になっている今こそ暴落に備えて身構えるべきです。

歴史を振り返ると、強気相場の風に乗り、強気相場の風とともに消えていった投資家はゴマンといます。たとえば果樹園でリンゴが落ちるのを見て万有引力に気づいたアイザック・ニュートンも強気相場で大損した投資家の一人です。

ニュートンの投資スタイルは、株式や債券など幅広く分散投資する堅実で手堅いもので、パフォーマンスも良好でした。しかし、貿易会社の南海会社の潜在成長力に気づいたニュートンは次第に南海会社に集中投資するようになり、最終的にほぼ全財産を南海会社につぎ込んだのです。

結果、「南海バブル」は崩壊し、ニュートンは資産価値の三分の一を失ってしまいました。

この「南海バブル」で大損したのはなにもニュートンだけではありません。農民から貴族まで多くの投資家がブームに乗り遅れまいと南海会社の株を買い、そして大損したのです。

翻って現代の株式市場を眺めると、あの日ニュートンが南海会社の潜在成長力に気づいたように、ハイテク市場の潜在成長力に気づいた投資家で溢れています。人々は過ちを何度も繰り返すのでしょうか、それとも今回は違うのでしょうか。

複雑な宇宙の神秘を解き明かそうとしたアインシュタインはこう言葉を残しています。「無限なものは二つある。それは宇宙と人間の愚かさだ。前者については断言できませんが」

グッドラック。

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