バフェット太郎です。

6日のNYダウ株式市場は前日比+20.88ドル(+0.08%)高の2万5995.87ドルだった一方、主にハイテク株で構成されているナスダック総合指数は前日比ー72.44ポイント(ー0.91%)安の7922.73ポイントと下落して取引を終えました。

ナスダック総合指数が下げた主な要因はこれまで指数の牽引役となってきた半導体株が軒並み下げたためです。世界最大の半導体装置メーカーのアプライド・マテリアルズ(AMAT)はー5.25%安、世界2位の半導体装置メーカーのラム・リサーチ(LRCX)はー6.97%安、世界有数の半導体メーカー、マイクロン・テクノロジー(MU)はー9.87%安、KLAテンコール(KLAC)ー9.72%安でした。

半導体株が軒並み下げた主な要因は、マイクロンのCFO(最高財務責任者)がチップの価格が下落する見通しを示したことに加えて、KLAテンコールのCFOもメモリーチップの出荷の鈍化を警告したためです。

そもそも半導体市場はスマートフォンの普及で需要が拡大してきましたが、先進国と中国で普及が一巡したことに加えて、買い替えサイクルが長期化したことで需要の鈍化が懸念されています。

また、米主要半導体メーカーの売上高は中国に依存している一方で、中国は2015年に策定した「中国製造2025」のなかで、半導体自給率を現在の20%以下から2020年に40%、2025年には70%に引き上げる目標を打ち出すなど内製化を進めています。そのため、今後中国の半導体輸入依存度が次第に低下する中で貿易活動も縮小し続けることが予想されます。
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【マイクロン・テクノロジー(MU):週足】
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マイクロン・テクノロジーの株価は直近の高値からー31%安と暴落しており、約2年ぶりに50日移動平均線を下回りました。

【ラム・リサーチ(LRCX):週足】
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ラム・リサーチの株価も直近の高値からー31%安と暴落しており、すでに50日移動平均線を大きく下回っています。

さて、9月は米国で言えば新学期の季節であることから株式市場は心機一転してセンチメントが変わりやすいです。たとえば、1929年の世界恐慌や2008年のリーマンショックなど、歴史的な大暴落はいつも秋でした。

これまで半導体株はモノとインターネットが繋がるIoT市場の拡大を追い風に、個人投資家の中には半導体株を長期で保有してあとは気絶しているだけで億り人になれると豪語していた投資家がいました。

しかし、市場が拡大してもパイをたくさんのライバルと争うことになれば当然一社当たりの取り分が少なくなり利益率も低下します。すると、業績拡大を期待して割高になっていたバリュエーションが一気に剥がれ落ちて株価も暴落します。

つまり、半導体市場は成長する一方、半導体株は軒並み暴落するわけです。

グロース株投資の末路は、フェイスブック(FB)やツイッター(TWTR)に見られた新規制への懸念だけでなく、競争激化による業績悪化懸念も、またひとつのグロース株の末路と言えます。

グッドラック。

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