バフェット太郎です。

FRB(米連邦準備制度理事会)がFOMC(連邦公開市場委員会)で今年3度目となる0.25%ポイントの利上げを決定し、政策金利は2.00~2.25%と10年ぶりに2%を超えました。

利上げは予想通りだったのでマーケットの反応は限定的だったものの、その後の政策声明を受けて株価は急落し、ダウ平均は前日比ー106.93ドル(ー0.40%)安の2万6385.28ドルで取引を終えました。

きっかけは政策声明で「緩和的」との文言が削除されたためです。

FRBは15年12月のFOMCで9年半ぶりの利上げに踏み切って以降、16年1回、17年3回と段階的で緩やかな利上げを実施してきたものの、過去の水準と比べて緩和的であったことから、これまでの政策声明では「金融政策のスタンスは依然として緩和的」としていました。

【政策金利とダウ平均:1989ー2018】
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しかし、今回の政策声明ではこの「緩和的」との文言が削除されたことで、FRBは現在の状況は緩和的ではなく、中立的な水準に近づきつつあることを認めたことになります。

そして中立的な水準に近づきつつあるということであれば、積極的に利上げに動く必要はないので、当初の予想通り、今年あと1回、19年3回、20年1回の利上げで打ち止めとなる公算が大きいです。ちなみに利上げの打ち止めは、利上げの恩恵を受けると見られる金融株にとってマイナス材料になります。

実際、パウエルFRB議長による政策声明後、金融株はそれぞれウェルズ・ファーゴ(WFC)ー1.97%安、JPモルガン・チェース(JPM)ー1.18%安、ゴールドマン・サックス(ー1.56%)安と軒並み急落しました。

また、今回から追加された21年末の予想金利見通しの中央値は3.375%と、20年末のそれと一致したものの、最頻値(赤枠)は20年末の3.625%に対して21年3.375%と0.25%ポイント低いことから、一回分の利下げも想定さていることになります。

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【ドット・チャート】
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(出所:FED

さて、債券市場は利上げの打ち止めが意識されたことで米10年債利回りが下落(価格は上昇)した一方、利上げの影響を受けやすい米2年債利回りは横ばいと、金利差は0.23%ポイントまで縮小しました。

【米長短金利差】
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過去を振り返ると、米長短金利差がマイナス圏に沈み、その後プラス圏に上昇してから一年以内にリセッション入りしているため、投資家らは将来のリセッションを意識しつつあります。

とはいえ、依然として0.23%ポイントとプラス圏にあることを考えれば、ただちにリセッション入りするわけではないですし、過去の経験則に従えば、金利が据え置かれてから株は一段高となることが多いので早すぎる手仕舞いは禁物です。

グッドラック。

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