バフェット太郎です。

投資家は今回の暴落の引き金とされる米10年債利回りの急騰を心配する必要はありません。

そもそも米国経済は、失業率が3.7%と48年ぶりの水準に改善していることからファンダメンタルズは良好です。また、大型減税など政府支出の増加などを背景に経済成長が続くと予想されていることから、将来見通しは明るいです。

しかし、FRB(連邦準備制度理事会)は景気が過熱し過ぎないように、景気拡大局面では利上げを実施しなければなりません。金利が上昇すれば企業は投資を、個人は消費を抑制しますから、経済成長が鈍化し、リセッション(景気後退)を招きます。

また、リセッションのリスクが高まる中で金利が急騰すれば、投資家はリスク資産の株式に投資するよりも安全資産の債券に投資した方が合理的と考えるようになるので株式は売られやすくなります。

そのため、金利の急騰が米国株投資家の懸念材料となっているわけです。ところが、歴史に答えを求めれば金利急騰は必ずしも株価の下落を意味していません。

【米10年債利回り:1969ー2018】
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過去50年間の米10年債利回りの推移を眺めると、金利が急騰した時期は17回あったものの、騰落率は平均+7%でした。

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【金利急騰局面でのダウ平均の騰落率:1969ー2018】
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グラフを眺めると、金利急騰が必ずしも株価の下落を意味しないことをわかると思います。また、⑦の94年を起点に、それ以前は金利急騰局面で株価が下落した一方、それ以降は金利急騰局面で株価が上昇していることから、米10年債利回りが概ね7~8%を超える水準かどうかが分岐点となる傾向があるようです。

さて、FRBは経済の良好なファンダメンタルズと好調な企業業績を背景に、今年あと一回、19年三回、20年一回の利上げを想定しており、20年末の予想金利見通しの中央値は3.375%です。

そのため、米10年債利回りが7%を超える水準まで上昇するとは考えにくいため、株価は金利急騰局面でも株高を持続させる公算が大きいです。ただし、金利上昇局面は上値が重くなることも過去の経験則でわかっているため、投資家焦らず、慌てず、ゆっくりと資産形成していくことを心掛けてください。

グッドラック。

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