バフェット太郎です。

タバコ世界最大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)が第3四半期決算を発表しました。内容は良かったです。

EPSは予想1.27ドルに対して、結果1.44ドルと予想を上回りました。

売上高は予想71億6000万ドルに対して、結果75億0400万ドルと予想を上回りました。

通期のEPS見通しは以前の投資家向け説明会で示した4.97~5.02ドルを据え置きました。

営業利益は31億5600万ドルと前年同期比+2.2%、営業利益率は42.1%と同+0.8%ポイント上昇しました。

【紙巻きタバコと加熱式タバコの売上高シェア】
8
同社は紙巻きタバコと加熱式タバコを世界展開していますが、将来の成長が期待されている加熱式タバコの売上高シェアはわずか11%しかなく、依然として紙巻きたばこに依存していることがわかります。

【紙巻きタバコ地域別売上高シェア】
5
収益柱の紙巻きタバコ事業で最も稼いでいる地域はEUで、その次に南・東南アジア、中東・アフリカと続いています。

【紙巻きタバコの地域別売上高(対前年比)】
4
稼ぎ頭であるEUの売上高は前年比+4.0%と好調でした。これは出荷数がー1.8%だったものの、販売価格を値上げしたことが功を奏しました。また、南・東南アジアは出荷数が+2.5%と増加したことに加えて、販売価格も上昇したことで売上高が+6.0%と大きく拡大しました。

加えて、東ヨーロッパや東アジア・オーストラリアも出荷数がそれぞれー6.1%、ー7.5%と大きく落ち込んだものの、値上げに踏み切ったことでそれぞれ+1.3%、+3.8%の増収を達成しました。

読者の中には「喫煙者が減少する中で、タバコ事業に魅力はない」と考える人も少なくないと思いますが、タバコ事業は販売本数が減少しても販売価格を引き上げることで増収を達成することができますし、参入障壁が高いことから価格競争に陥る可能性が低く、安定したキャッシュフローが永続的に見込めるため魅力的な事業と言えます。

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【加熱式タバコの地域別売上高シェア】
6
加熱式タバコは東アジア・オーストラリアが最大地域で、特に日本市場が主力となっています。

【加熱式タバコの地域別売上高(前年比)】
7
しかし、主力の日本市場で販売本数が激減したことで東アジア・オーストラリアは前年同期比ー55.2%の減収でした。日本市場で売上げが激減した主な要因は、新製品の投入を控えて出荷が落ち込んだためです。

また、EUや東ヨーロッパ、中東・アフリカで売上が大きく伸びたことで今後の成長が期待されます。

【フィリップ・モリス・インターナショナル(PM):日足】
1
四半期決算を好感して、株価は前日比%3.45%高と急伸しています。

DPS(一株当たりの配当)は4.56ドル、配当利回りは5.21%と魅力的な水準です。

通常、投資家はフィリップ・モリスのようなタバコ株に対して高い利益成長を求めたりせず、安定した利益と株主還元を求めるものです。そのため、株主は値上がり益を期待して高値で売ろうとはせず、配当再投資を愚直に続けることで、ゆっくりと着実に資産を増やしていくことを意識してください。

グッドラック。

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