バフェット太郎です。

GPU(米画像処理半導体)大手のエヌビディア(NVDA)が第3四半期決算を発表しました。内容は悪かったです。

EPSは予想1.93ドルに対して、結果1.97ドルと予想を上回りました。

売上高は予想32億4000万ドルに対して、結果31億8000万ドルと予想を下回りました。

第4四半期の売上高見通しは予想34億ドルに対して、新ガイダンス27億ドルと予想を大幅に下回りました。

部門別売上高は以下の通りでした。

主力のゲーム部門は17億6000万ドルと前年同期比+13%でした。

データセンター部門は7億9200万ドルと同+58%でした。

仮想通貨部門は1億4800万ドルと同ー28%でした。

【NVDAの部門別売上高推移】
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グーグルなどクラウド大手のデータセンター向け事業が好調だったものの、仮想通貨ブームが終焉したことで、仮想通貨部門の売上高は低迷しました。また、仮想通貨のマイニングにも使われていたゲーム向けGPU「パスカル」が過剰在庫に陥ったことが業績全体を圧迫しました。

ただし、ジェンスン・ファンCEOによれば「18年11月~19年1月期の終わり頃には流通在庫は正常な状態に戻る」との見方を示しています。

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四半期決算に失望売りが広がり、株価は前日比ー18.76%安と暴落。10月の高値292.76ドルからわずか一カ月半でー43.8%安と大暴落しています。

エヌビディアは仮想通貨向け需要の低迷だけでなく、中国が半導体の内製化を進めていることも将来の懸念材料になっています。同社にとって台湾と中国は売上高の半分を占める主力地域になっていることから、今後競争激化により売上高が鈍化、利益率も低迷することが予想されます。

さて、16年から18年にかけて半導体株ブームが訪れたことで、「(IoT時代の到来で半導体市場が成長し続けることを考えれば)半導体株に長期投資してあとは気絶しているだけでお金持ちになれる」と豪語している投資家が散見されました。

クソダサい投資家ほど直近の数年間で起きた出来事を、まるでこれからも永遠に続くものと錯覚しがちで荒唐無稽なシナリオを思い描くものです。しかし、そもそも投資の世界は将来を織り込むものなので、そういうクソダサい投資家たちがワラワラと集まり、株価を買い上げてしまえば、仮に半導体市場が成長したとしても、株価はそれ以上値上がりしないのです。

これはドットコムバブル崩壊以降を思い出して欲しいんですけれども、たとえば、ハイテク株ETFの「テクノロジー・セレクト・セクターSPDR(XLK)」はドットコムバブル崩壊で株価が80%も暴落し、その後当時の高値まで値を戻すのに17年もの歳月がかかっているわけです。(この間ハイテク市場は急成長していたのにも関わらず!)

【テクノロジー・セレクト・セクターSPDR(XLK)】
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仮にこの間、年率平均利回り5%で運用していたとすれば、当初の投資資金は2.3倍になっていた計算になるわけですが、成長セクターのハイテク株ETFに投資した場合、ようやく投資元本に戻っただけでした。

このように、ブームになっているセクターに「バイ&ホールド」する戦略がいかに危ないことがわかると思います。しかし、クソダサい投資家の頭の中はそれ以上に危ないので、もはや救いようがありません。

グッドラック。

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