バフェット太郎です。

株式市場が今にも崩れそうになる中、個人投資家の中にはポジションを手仕舞おうと考えている人も少なくないと思います。たしかにタイミングを正確に計ることができるのなら、ベストなタイミングで手仕舞いすればいいのですが、誰も正確にタイミングを計ることができないことを考えれば、それは机上の空論と言えます。

そのため、多くの個人投資家にとって賢明な投資戦略は「一握りの優良企業に投資して配当を再投資し続ける」ということになりそうです。

なぜなら、企業の価値は年々上がり続けるものだからです。

【BPSとEPS】
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たとえば、BPS(一株当たりの純資産)100ドル、EPS(一株当たりの利益)20ドルの企業に投資したとします。この企業は一年で20ドルの利益を上げるわけですが、利益の半分を内部留保に回せば、翌年のBPSは110ドルになります。

一年後のBPSが110ドルであるということは、すなわち、企業価値が10%増加したことを意味します。

【一年後の企業価値】
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そして、さらにその後も毎年20ドルの利益の半分を内部留保に回し続ければ、五年後の企業価値は150ドルになります。

【五年間の企業価値の推移】
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このように、大抵は価値が年々上がっていくものです。

とはいえ、5年間でBPSが1.5倍の150ドルに成長したにも関わらず、EPSが相変わらず20ドルであれば、自己資本利益率は当初の20%(20÷100)から13%(20÷150)に低下することになります。これは、株主のお金が非効率に使われていることを意味するため、企業の経営陣は無駄なお金を放出しようと考えます。

そこで、コカ・コーラ(KO)やプロクター&ギャンブル(PG)といった米国のディフェンシブ優良株は、内部留保として利益を無駄に積み上げるのではなく、稼いだ利益を自社株買いや配当として積極的に株主還元することで、資本効率を高めているわけです。

そして、投資家は配当を再投資することで、上記のグラフのように、実質的に同じように企業価値を上げることができるわけです。

ただし、景気が良ければ企業価値以上に株価は高騰しますし、景気が悪ければ反対に企業価値以下まで株価が暴落することもあるので、投資家はボラティリティ(変動)に慣れなければなりません。

たとえば、この企業のPBR(純資産倍率)が過去2倍~4倍のレンジで推移していたとすると、たとえBPSが100ドルから200ドルと二倍になったとしても、PBRが4倍から2倍に下がれば、株価は同じ400ドルということになります。

しかし、企業の潜在的な価値は年ごとに上がっていくことを考えれば、投資家は株価の変動に慣れて、長期で保有し、配当を再投資し続けることで資産を最大化させることができます。

そのため、投資家は一握りの優良株に投資したら、株価が暴落するリスクに慣れて、愚直に配当を再投資し、値上がりするまで忍耐強く持ち続けなければなりません。

グッドラック。

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