バフェット太郎です。

30日のNYダウ株式市場は前日比+434.90ドル(+1.77%)高の2万5014.86ドルと、急伸して取引を終えました。

上昇した主な要因は、アップル(AAPL)とボーイング(BA)の四半期決算が好感され、それぞれ+6.83%高、+6.25%高と大きく上昇したほか、FRB(米連邦準備制度理事会)が追加利上げの休止を強く示唆したことも相場の買い安心感に繋がったためです。

FRBのパウエル議長は、FOMC(連邦公開市場委員会)後の記者会見の声明で、これまであった「いくらか、さらなる緩やかな利上げが適切」との文言を削除し、米国経済の不確実性の高まりを挙げて、年内の利上げについて「忍耐強く判断する」としました。つまり、これは利上げの打ち止めを示唆していると言えます。

FRBはかねてから「好調な経済指標と堅調な労働市場を背景に、一段の利上げがなお適切」とし、昨年4回の利上げに引き続き、19年は3回の利上げを想定していました。しかし、この日の声明は一転して「忍耐強く様子を見る」と慎重な姿勢を示しました。

さらに、バランスシートの正常化については、「将来の経済情勢の悪化が『利下げ』では対応できない場合、バランスシートの規模や構成内容の変更を含めて、あらゆる手段を利用する用意がある」としました。つまり、量的緩和の再開とバランスシートの規模拡大を示唆したのです。これは、現在進めている金融引き締めとは真逆の金融緩和を意味しています。
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CMEフェドウォッチによれば、市場が予想する年内1回以上の利上げ確率はわずか8.9%と、ほとんどの投資家が追加の利上げはないと見ています。一方で、金利が据え置かれる確率は81.3%、年内1回以上利下げが実施される確率は9.8%となっています。

仮にこうした状況でFRBが利上げに踏み切れば、ネガティブサプライズとなって市場を混乱させてしまいかねないのでFRBは簡単に利上げに踏み切れません。

さて、過去を振り返れば、利上げの中断は株価にとってプラス材料であったことがわかります。

【政策金利とS&P500種指数】
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過去二回の利上げの打ち止め時期を振り返ると、それぞれ株価が堅調に推移していたことがわかります。また、利下げ後に一転して株価が急落していることを考えれば、利上げの打ち止めは最後の株高を示唆していると言えます。

そのため、19年は実体経済が不安定な中で株価がジワジワと上昇することが予想されます。ただし、これは永遠に続く強気相場ではなくて、あくまで短期的な強気相場であり、将来の利下げとともに崩れることを考えれば、投資家はリスクの高い投資は控えて、堅実な運用を心掛けてください。

グッドラック。

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