バフェット太郎です。

米国株式市場でゲーム関連株が軒並み暴落しています。

「グランド・セフト・オート」を手掛けるテイクツーインタラクティブ(TTWO)が発表した第3四半期決算は、四半期業績は予想を上回ったものの、ガイダンスは予想を下回りました。

EPSは予想2.75ドルに対して、結果2.90ドルと予想を上回りました。

売上高は予想14億8000万ドルに対して、結果15億7000万ドルと予想を上回りました。「レッド・デッド・リデンプション2」が年末商戦で最も人気の高いゲームとなり、売上高を押し上げました。

19年第4四半期のEPS見通しは予想1.09ドルに対して、新ガイダンス0.67~0.77ドルと予想を大きく下回りました。

19年第4四半期の売上高見通しは予想6億1000万ドルに対して、新ガイダンス5億3000万~5億8000万ドルと予想を下回りました。
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ガイダンスが予想を大きく下回ったことで、株価は前日比-13.76%安と急落し、昨年10月の高値からは-34%下げています。

また、「FIFA」や「NBAライブ」、「バトルフィールド」などの人気作を手掛けるエレクトロニック・アーツ(EA)が発表した第3四半期決算は売上高が予想を下回ったほか、ガイダンスも予想を大きく下回りました。

EPSは予想1.94ドルに対して、結果2.30ドルと予想を上回りました。

売上高は予想17億5000万ドルに対して、結果16億1000万ドルと予想を下回りました。

19年通期のEPS見通しは予想4.56ドルに対して、新ガイダンス3.20ドルと予想を大きく下回りました。

19年通期の売上高見通しは予想52億1000万ドルに対して、新ガイダンス48億8000万ドルと予想を下回りました。

売上高が低調だった主な要因は、年末商戦で新作「バトルフィールド5」の売上高が期待外れに終わったためです。
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売上高が予想を下回ったことに加えて、ガイダンスが予想を大きく下回ったため、株価は前日比-13.31%安と暴落しました。また、昨年7月の高値151.26ドルからは-47%と半値近くまで下げています。

テイクツーインタラクティブとエレクトロニック・アーツの四半期決算発表を受けて、同業で「コール・オブ・デューティー」などの人気作を手掛けるアクティビジョン・ブリザード(ATVI)の株価も前日比-10.12%安と暴落しています。
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10月の高値84.68ドルからは-49%安と暴落しています。

ゲーム関連株が軒並み暴落している背景には、競争激化が挙げられるわけですが、とりわけ世界に広がる「フォートナイト」現象が影響しています。

「フォートナイト」は中国テンセント傘下の米エピック・ゲームズが手掛ける人気作品で、無料で遊べるアクション・シューティング、バトルロワイヤルゲームです。収益源は主にアプリ内課金で、継続的な収益を上げる必要があり、繰り返しアップデートされることでプレイヤーを飽きさせないように工夫しています。

「フォートナイト」は17年に発売されて以降、登録プレイヤー数が2億人を突破し、調査会社スーパーデータによれば、ゲームソフトの12月のデジタル支出は「フォートナイト」が首位で、プレイ時間やアプリ内課金で競合他社を圧倒しています。

この「フォートナイト」現象がゲーム各社の業績に影響を与えており、今のところ打開策は示されていません。

これまでアクティビジョン・ブリザードやエレクトロニック・アーツ、そしてテイクツーインタラクティブなどのゲーム関連株は、12年末比で株価が一時10倍に値上がりするなど、人気セクターのひとつとして注目を集めていました。
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アクティビジョン・ブリザードは一時8倍超値上がりする場面も見られましたが、週足チャートを眺めると200週移動平均線を下回り、株価が長期で低迷することを予感させます。
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エレクトロニック・アーツも一時10倍超と大暴騰しましたが、株価は200週移動平均線を下回っています。
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テイクツーインタラクティブも一時13倍に値上がりする場面もありましたが、現在は50週移動平均線を下回り、強気相場の終焉を示唆しています。

13年以降、株価が好調に推移していたことから、ゲーム関連株のバイ&ホールドを考えている投資家もいるようですが、業界内の競争が激しいことに加えて、ヒット商品をコンスタントに生み出し続けることが難しいことを考えれば、安心してバイ&ホールドできるセクターではないことがわかります。

ゲーム関連株はこれまで高い期待を追い風に株価が高騰していたため、今後は長期で低迷すると思います。

グッドラック。

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