バフェット太郎です。

大衆が投資をギャンブルだと勘違いしているのには理由があります。それは、大衆は少額の資金しか投資に回せないので、必然的にリスクの高い取引が理に適っているためです。

たとえば、SMBCグループが発表した『30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019』によれば、30代・40代のおよそ6割は100万円にも満たない貯蓄額しかないとのこと。仮に貯蓄額が50万円のサラリーマンが40万円分の仮想通貨に投資すれば、次のグラフのようなアセットアロケーションになり、資産の大半を仮想通貨で保有することになりますから、明らかにギャンブルをしていると言えます。
1
しかし、サラリーマンは安定した収入が見込めるので、将来の収入をアセットアロケーションに組入れれば、全体のバランスは改善されます。

たとえば、とある30歳のサラリーマン投資家が毎月3万円、年間36万円の投資資金を35年間捻出することができるとした場合、追加の投資資金は合計で1260万円になります。

しかし、1年目の36万円と35年目の36万円とではその価値は大きく違うので、将来のお金を現在価値で割り引いて考える必要があります。たとえば、割引率を6%とした場合、1年後の36万円を現在価値で割り戻すと33万8400円になり、2年後の36万円は31万8096円になり、35年後の36万円の価値は4万1284円になるなど、時間の経過とともに減価されます。
2
そしてこの総和がおよそ500万円であることから、将来の収入をアセットアロケーションに組入れた場合、次のようなアセットアロケーションになります。
3
将来の収入を組み入れた場合のアセットアロケーションを眺めると、全体の7%を仮想通貨が占める一方、残りの93%を現金が占めるなど、比較的保守的なアセットアロケーションが出来上がりました。

このように、将来安定した収入が見込めることを考えれば、手元にある少額の資金で積極的にリスクを取ることは理に適っていると言えます。

しかし、多くのサラリーマン投資家は将来の収入をアセットアロケーションに組入れるなんてことはしませんし、目の前の資産評価額が上がれば舞い上がり、下がれば落ち込むなどリスク許容度が小さいことを考えれば、ボラティリティに耐えることのできる人はほとんどいません。

こうしたことから、多くのサラリーマン投資家は将来の収入が安定している言っても、リスクの高いアセットアロケーションで運用するのではなく、S&P500インデックスファンドなど幅広く分散された投資対象に投資した方が賢明と言えます。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK