バフェット太郎です。

27日のNYダウ株式市場は前日比-32.14ドル(-0.13%)安の2万5625.59ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は、米経済へのリスク懸念が高まっていることに加えて、依然として米長短金利の逆転が続いていることが投資家心理を圧迫しました。

最近の米経済指標を眺めると、これまでの成長トレンドが崩れつつあり、米金融当局のハト派傾斜につながっています。
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米経済の先行指標となり得る米住宅着件数は緑のサポートラインを割り込むなど、住宅販売が伸び悩んでいることが示唆されました。住宅市場は経済全体に大きな影響を与えるため、住宅販売の伸び悩みが一時的なものなのか、あるいは持続的なものかが注視されます。

こうした中、米国債市場に投資資金が流入し、債券利回りが急落(価格は上昇)するなど、投資家が安全資産に資金を移していることが見て取れます。

【米10年債利回り:週足】
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米10年債利回りは昨年11月以降下落が続いており、17年12月以来の低水準まで落ち込んでいます。また、200週移動平均線である2.36%の水準に迫っており、ここから反発するのか、あるいは割り込むかが注目されています。

【米2年債利回り:1988ー2019】
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米2年債利回りの長期チャートを眺めると、昨年の2.98%をピークに下落に転じていることがわかります。米経済が失速していることやFRBが利上げを凍結したこと、市場参加者らが利下げを織り込みつつあることを考えると、2年債利回りが再び上昇するとは考えにくく、債券利回りの一段の下げが予想されます。
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CMEフェドウォッチによると、市場参加者が2020年1月末までに一回以上の利下げがあると予想する確率
は80.2%まで上昇しています。

金利の低下は金や金鉱株に追い風が吹くことを意味します。

そもそも金は利息を生まないことから、高金利下では相対的に売られやすいです。これは、投資家が国債に投資するだけで十分なリターンが期待できるからです。一方で金を保有していても利息を生まないので保有する必要がないのです。

しかし、金利が低下すれば売られすぎていた金が相対的に買われやすくなるため、金価格は上昇しやすいです。また、金鉱株は構造上金価格の上昇率以上に上昇します。

たとえば、金価格1000ドル、金の採掘コスト900ドルとした場合、金鉱山会社の利益は100ドルですが、金価格が1100ドルと10%上昇するだけで、金鉱山会社の利益は200ドルと倍増します。そのため、金利の下落局面では金鉱株は上昇しやすいのです。
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チャートは米2年債利回りと産金大手バリック・ゴールド(GOLD)の株価推移を表しています。過去30年を振り返ると、金利の下落局面では金鉱株は概ね上昇していることが確認できます。そのため、今後は金利の下落を受けて金鉱株は人気化する公算が大きいです。

グッドラック。

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