バフェット太郎です。

世界貿易が縮小の兆しを見せる中、財新・マークイットが発表した3月の中国・財新PMI(製造業購買担当者景気指数)は予想50.1に対して、結果50.8と予想を上回りました。また、景気拡大と縮小の分岐点となる50を4カ月ぶりに上回りました。

【中国・財新PMI(製造業購買担当者景気指数)】
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中国PMIが上昇した主な要因は、中国政府の景気刺激策が徐々に奏功しつつあるためです。しかし、国内の新規受注や新規輸出受注の伸びが小幅にとどまっていることを考えると、将来の景気悪化の可能性を示唆していると言えます。

【独PMI(製造業購買担当者景気指数)】
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3月の独PMI(製造業購買担当者景気指数)は予想44.7に対して、結果44.1と予想を下回りました。これは2009年6月以来、およそ10年ぶりの悪い数字です。また、景気拡大と縮小の分岐点を示す50の水準を三カ月連続で下回るなど、ドイツ経済が急速にしぼんでいることがわかります。

【ユーロ圏PMI(製造業購買担当者景気指数)】
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3月のユーロ圏PMI(製造業購買担当者景気指数)は予想47.6に対して、結果47.5と予想を下回りました。これは2013年4月以来、およそ6年ぶりの低水準で、景気拡大と縮小の分岐点である50を二カ月連続で下回りました。ドイツの製造業が失速していることなどが要因として挙げられます。

【日本PMI(製造業購買担当者景気指数)】
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3月の日本PMI(製造業購買担当者景気指数)は予想48.9に対して、結果49.2と予想を上回りました。2月の48.9から0.3ポイント改善したものの、景気拡大と縮小の分岐点である50を二カ月連続で下回っていることから、日本の製造業が依然として低迷していることを示しました。

「新規受注」が国内外でいずれも減少するなど需要の不振が続いていることで、3月の「生産高」は過去三年弱で最大の下げ幅を記録しました。

さて、日本、ドイツ、ユーロ圏と世界中で製造業が景気の拡大と縮小の分岐点となる50を下回っていることから、世界経済が下を向いていることがわかります。また、中国は景気刺激策など一時的な要因で経済指標が改善していることを考えれば、近い将来中国経済も下を向く公算が大きいと言えます。

このように、世界経済が昨年と比べて明らかに失速しており、いずれ米国市場にも波及することが予想されます。そのため、投資家はリスクの高い取引を控え、幅広いセクターに分散されたバランスの良いポートフォリオをデザインするなどして、弱気相場に少しずつ備えておくのが良いと思います。

グッドラック。

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