バフェット太郎です。

ドイツ経済が崩れ始めています。

5月の独失業率は予想4.9％に対して、結果5.0％と予想を下回ったほか、5年9カ月ぶりに上昇しました。

【独失業率：重要度★★☆】

また、5月の独失業率増減（失業者数）は予想-8000人に対して、結果+6000人と予想より悪かったほか、2009年3月以来10年2カ月ぶりの増加数を記録しました。

【独失業率増減：重要度★★★】

独失業率増減とは、ドイツの失業者数を測定した指標で、数字が上昇していれば失業者が増えていることを意味し、数字が下落していれば失業者が減っていることを意味します。

失業者数が減っていれば、好調な労働市場を背景に個人消費が上向くため、景気拡大が示唆される一方、反対に失業者が増えていれば、労働市場の弱さを背景に個人消費が冷え込むため、景気後退が予想されます。

そのため、失業者数が+6000人と、およそ10年ぶりの増加数を記録したことは憂慮すべきです。

そもそも、ドイツ経済が減速している背景には、中国経済の鈍化が挙げられます。ドイツは製造大国として知られていますが、主力の輸出製品は自動車や機械などの耐久消費財や資本財などで、中国に対する依存度が大きいです。そのため、中国経済の減速がドイツの製造業に大きな打撃を与えているというわけです。

【独PMI（製造業購買担当者景気指数）：重要度★★★】

事実、製造業の景況感を示す5月の独PMI（製造業購買担当者景気指数）は予想44.8に対して、結果44.3と予想を下回ったほか、5カ月連続で景気拡大と縮小の分かれ目となる50を下回りました。

米中貿易戦争がエスカレートする中、トランプ大統領は「中国は合意を望んでいるが、我々にはまだその準備がない」と述べるなど、米中貿易戦争は長期化の様相を呈しており、短期間で解決する可能性は極めて低いです。

そのため、中国経済の減速が続くなか、ドイツ経済の停滞もしばらく続くことが予想されます。また、世界的な経済成長の減速を受けて、今後は安全資産である長期債や金などの安全資産に投資マネーが流入することが予想されます。

グッドラック。


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