バフェット太郎です。

ヘルスケア大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の株価が前日比-4.19%安の131.33ドルと急落しました。急落した主な要因は、医療用鎮痛剤「オピオイド」を巡って巨額の制裁金を課される可能性があるためです。

そもそも「オピオイド」とは、モルヒネの1.5倍の鎮痛作用が期待できる医療用鎮痛剤で、ケガによる慢性的な痛みや、手術後の痛み、末期ガンからくる痛みへの薬として使用されています。また、「オピオイド」を摂取することで脳の一部が刺激され、一時的な幸福感を感じたり、幻覚が見える場合もあります。

さらに副作用として、吐き気や呼吸抑制だけでなく中毒性も生じます。そのため、一度に過剰に摂取すると死に至る恐れがあり、米国では過去10年間で4万6000人以上が亡くなっています。

「オピオイド」は90年代に「オピオイド系鎮痛剤は従来薬に比べて依存症の危険が少ない」とのうたい文句で発売され、使用が急速に拡大しました。結果、「オピオイド」の乱用による中毒患者が急増したことで、「製薬会社は中毒性リスクの警告を怠った」として訴えられているわけです。

「オピオイド」を巡っては、ジョンソン・エンド・ジョンソンのほかに米パーデュー・ファーマとイスラエルのテバ・ファーマシューティカルズが訴えられており、パーデューは2億7000万ドル、テバは8500万ドルの和解金支払で合意していることから、ジョンソン・エンド・ジョンソンも巨額の制裁金が課される可能性が高いです。

【ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ):日足】
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訴訟が嫌気されて株価は急落し、200日移動平均線を下にブレイクアウトしました。しかし、投資家は短期的な株価の変動を気にする必要はありません。

【ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)キャッシュフロー推移】
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ジョンソン・エンド・ジョンソンのキャッシュフロー推移を眺めると、本業の儲けを表す営業キャッシュフローが緩やかに増加しており、それに伴いフリーキャッシュフローも増加傾向にあることが確認できます。

そのため、巨額の制裁金により一時的に純資産が減少しても、時間の経過とともに価値は戻ってくるのです。また、ネガティブなニュースは同社のバリュエーションを低く抑えますから、割安な時期に配当を再投資した分の株は、次の上昇相場で資産の加速装置の役割を果たしてくれますから、投資家は一貫した投資姿勢を継続すべきです。

グッドラック。

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