バフェット太郎です。

過去の経験則に従えば、利下げは”売り”のシグナルだったことから、投資家の中には利食いを検討している人も少なくないと思います。

【ドットコムバブル:2000-2001】
3

【世界金融危機:2006-2008】
2
たしかに予め株価が下がることがわかっていれば、高値で売り抜け、株価が値下がりしたところ買い戻せば、(仮に底値で買えなくても)買い持ち戦略よりずっと良い投資成績を上げられます。

しかし、未来予測はあくまで過去の経験則に従っただけで、歴史は必ずしも未来を保障してくれるものではないことから、安易な投資判断は禁物です。事実、過去を振り返れば利下げ局面で株価が大きく上昇した時期もあったのです。

【政策金利とS&P500種指数の推移:1993-2002】
1
95年以降、南米やアジアなどの新興国通貨危機が世界経済のリスクとなる中、FRBは政策金利の誘導目標を引き下げたり引き上げたりするなど柔軟に対応したことで、景気拡大局面を長期化させることに成功したのです。

ちなみに、利下げ直前の94年12月末を起点とした場合、S&P500種指数はその後2000年8月にかけて3.3倍も値上がりしました。そのため、95年の利下げで売ってしまった投資家はその後の値上がり益を取り逃したことになるのです。

さて、現在、FRBは早すぎる利下げによって「景気を過熱させてしまうリスク」と、遅すぎる利下げによって「景気を後退させてしまうリスク」の二つのリスクに直面しており、ちょうど良いタイミングを伺っています。

そのため、FRBは差し迫る景気低迷への「保険」としての利下げを少し早めに行い、景気の様子を見る可能性があります。つまり、過去二回の利下げ局面(2000年と2007年)のように、段階的な利下げをズンズンと進めるのではなく、95年のように金利を下げたり上げたりして、市場と対話しながらコントロールするかもしれないということです。

そのため、利下げが必ずしも”売り”のシグナルになるというわけではないので、自分に都合の良い見通しに基づいて投資判断をください方が賢明です。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK