バフェット太郎です。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)はベビーパウダーに含まれるタルクに、発がん性物質「アスベスト」が混入されていたことを隠蔽した疑いがあるとして、今週からニュージャージー州の裁判所で審問が開かれます。

同社はベビーパウダーの安全性を巡って、米国で1万件を超える訴訟に直面しており、今後、多額の支払いが発生するリスクを抱えていることから株価は低迷しています。

【ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)】
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ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価は6月の高値144.98ドルから130.31ドルとおよそ10%値下がりしています。また、50週移動平均線を下回っていることから、三角保ち合いのサポートラインを割り込めば、次のターゲットは200週移動平均線の119.42ドル(6月高値から17.6%安)となり、株価急落のリスクに直面しています。

とはいえ、長期投資家にとって今回の株価急落は絶好の買い場となる公算が大きいです。

【ジョンソン・エンド・ジョンソンの部門別売上高:2019.Q2】
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そもそも、「消費者部門」の売上高は全体の17%と、二割にも満たない数字です。また、「ベビーケア」の売上高に至っては全体の2.2%しか占めていないため、業績に与える影響は極めて限定的です。

また、発がん性リスクを巡る問題が「(同社)製品の不買に繋がるのでは?」と懸念している人たちがいますが、19年第2四半期の「ベビーケア」の売上高は、前年同期比-2.8%の減収だったものの、為替の影響を除いた実質売上高は同+2.2%の増収だったことを考えると、発がん性リスクを巡る問題が同社製品の販売にほとんんど影響を与えていないことがわかります。

【ジョンソン・エンド・ジョンソン:2009-2018】
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ジョンソン・エンド・ジョンソンのキャッシュフロー推移を眺めると、本業の儲けを表す営業キャッシュフローは緩やかに拡大していることがわかります。また、投資支出が安定して低いため、前期はおよ190億ドル(約2兆円)ものフリーキャッシュフローを生み出しました。

さらに、同社の競争優位性を示す営業キャッシュフロー・マージン(=営業CF÷売上高)は27%と高水準を維持していることから、業績が悪化する可能性は極めて低いと言えます。

そのため、今回の訴訟を巡って賠償金の支払いが生じる可能性はあるものの、同社の収益力を加味すれば、それほど悲観的になる必要がないことがわかります。そのため、訴訟リスクを懸念して株価が低迷するようなら、投資家にとって「不人気優良株」に投資する絶好のチャンスと言えるわけです。

グッドラック。

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