バフェット太郎です。

「樽の中の魚を捕まえたければ樽から水を抜けばよい」とは、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイの副会長チャーリー・マンガー氏の箴言。

過去を振り返ると、08年の金融危機、00年のドットコムバブル崩壊、87年のブラック・マンデーと、10年に一度くらいのペースで絶好の投資機会は訪れるものです。しかし、そういう絶好の投資機会に限って投資家はパニックに陥り、不安と恐怖から狼狽売りに走ってしまうものです。

このように、投資家が慌てて逃げ出す様子が、樽から水が流れ出ていくのと似ていることから、マンガー氏は「優良株を割安な価格で手に入れたいのならパニックを待てばよい」と言っているわけです。

とはいえ、”暴落を待つ”という投資戦略は必ずしも良いアイディアとは言えません。なぜなら、待てど暮らせど暴落が訪れなければ、投資家は値上がりする株式市場を指をくわえて眺めることになり、結果的に機会損失を被るだけだからです。

そのため、個人投資家は常に資産全体の70%~80%をリスク資産に振り分け、残りの20%~30%を現金や短期債などで保有し暴落に備えておくことで、強気相場で資産を最大化させつつ、暴落に備えてチャンスを窺った方が良いです。

【S&P500種指数:1999-2019(週足)】
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さて、S&P500種指数の長期チャートを眺めると株価の上値が切り上がっている一方、テクニカル指標のRSIの上値は切り下がっていることが確認できます。このダイバージェンス(逆相関)は強気相場の最終局面に表れやすいことから、弱気相場入りが近いことが予想されます。

事実、16年の利上げショック、08年の金融危機、00年のドットコムバブル崩壊の暴落でもダイバージェンスが見られました。

また、小型株で構成されるラッセル2000は分岐点に達しており、投資家の注目が集まっています。

【ラッセル2000小型株指数:週足】
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大型株のS&P500種指数が史上最高値を更新している一方、ラッセル2000は18年の高値からおよそ一割安い水準で低迷しています。過去を振り返ると、大型株に先駆けて小型株は下落始める傾向があるため投資家は憂慮すべきです。
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ちなみに、小型株が大型株に先駆けて下落を始める理由は、小型株の方が借り入れが多く、リスクも高いため、投資家らが将来の弱気相場に備えて資金を早めに引き揚げ始めるためです。

【銅先物価格:週足】
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「ドクターカッパー」の異名を持ち、世界経済の先行指標として知られている銅先物価格は200週移動平均線がレジスタンスとなっており、下落する確率が高まっています。

銅は電気伝導性が高いことから、自動車やパソコン、携帯電話、住宅、産業用機械などの生産に欠かせません。そのため、銅価格が落ち込んでいるということは、これらの製品の需要が世界的に落ち込んでいることを意味します。

【銅先物価格:1989-2019】
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過去を振り返ると、銅先物価格のデッドクロス形成後に世界のどこかで経済危機が起きていました。そのため、銅価格の下落に投資家は注視しておいた方が良いです。

さて、今週は30・31日の日程でFOMC(連邦公開市場委員会)が予定されており、ここで0.25%ポイントか、あるいは0.50%ポイントの利下げが予想されています。過去二回の暴落を振り返ると、いずれも利下げ直後に暴落していたことから、今回の利下げも暴落の合図になりかねません。

また、2日には雇用統計が控えていることから、内容次第では米国株式市場の方向性が下を向き始めるかもしれません。

グッドラック。

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