バフェット太郎です。

米労働省が7月の雇用統計を発表しました。内容は予想に一致しました。

非農業部門雇用者数は予想16万4000人増に対して、結果16万4000人増と予想に一致しました。

就業者数はこれで106カ月(8年10カ月)連続で増加し、過去最長を更新しました。

失業率は予想3.7%に対して、結果3.7%と予想に一致しました。

6月の就業者数は19万3000人増と速報値の22万4000人増から下方修正されました。

5月の就業者数は6万2000人増と速報値の7万2000人増から下方修正されました。

やむなくパートタイム職に就いている人や職探しを諦めた人も含む広義の失業率は7.0%と、前月の7.2%から低下しました。

【失業率:1988-2019】
7
平均時給は予想+3.1%に対して、結果+3.2%と予想を上回りました。

【平均時給(対前年比)】
8
賃金はやや改善傾向にあるものの、2月の3.4%からは水準を下げており、賃金の伸びが鈍化しつつあることが示唆されました。

【商品セクター】
6
「鉱業・林業」は5000人減と、前月の1000人減から悪化しました。

「建設業」は4000人増と、前月の1万8000人増から鈍化しました。

「製造業」は1万6000人増と、前月の1万2000人増から加速するなど、四カ月連続で改善が見られました。

【サービスセクター】
5
「卸売業」は6700人増と、前月の1300人減から大幅に改善しました。

「小売業」は3600人減と、前月の6700人減から下げ止まりつつあります。

「輸送業・倉庫業」は300人増と、前月の2万0500人増から大幅に悪化しました。

「レジャー・娯楽」は1万人増と、前月の7000人増から加速しました。

さて、失業率がおよそ50年ぶりの低水準にあるものの、賃金の伸びが依然として鈍化していることや、米中貿易戦争激化が利下げの追い風になる公算が大きいです。

CMEフェドウォッチによれば、市場が予想する9月の利下げ確率は98.1%とほぼ確実視されています。また、年内さらにもう一回の利下げがあるとみる確率は72.3%と、一週間前の54.1%から急上昇しており、FRBに対するプレッシャーが重くのしかかります。

【フェデラルファンド・レートの推移:1983-2019】
8
チャートはフェデラルファンド・レートの長期チャートです。

パウエルFRB議長は緑枠で囲った90年代後半のようなシナリオを思い描いていて、今回の利下げは95年のような”景気拡大期中盤における調整局面”と捉えていると考えられています。

当時、アラン・グリーンスパンFRB議長は0.25%ポイントの利下げを三回実施した後、再び利上げに転じて景気拡大期を延長させることに成功したのです。こうしたことから、パウエルFRB議長も、同様にあと一~二回の利下げに踏み切った後、利上げに転じることを想定していると考えられます。

とはいえ、経済はFRBや投資家が思い描くシナリオ通りには動いてくれないものです。金利をいくら引き下げてもインフレが上向かないままリセッション入りする可能性がありますし、反対にインフレが加速する中で利上げが追いつかず、資産バブルに発展する可能性だってあります。

そのため、投資家は経済指標や市況を注意深く眺める必要があります。また、投資家は自身の予想をもとにあらかじめ株を大量に買って(売って)おこうなどと考えるべきではありません。

なぜなら、先にも述べた通り経済は投資家の思い通りに動いてはくれませんから、予想をもとに売買をしてもそれはギャンブルをしていることと同じだからです。

従って、投資家は景気に注意を払いつつも(売買はせず)、一握りの優良株かインデックスファンドに投資して、過度なリスクを取りすぎないように定期的なリバランスをするなどしてリスク調整をした方が賢明です。

グッドラック。

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