バフェット太郎です。

銅の暴落が始まった。

【銅先物価格(週足)】
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銅先物価格は前日比-3.53%安の2.57ドルと、200週移動平均線を割り込んで取引を終えました。

そもそも銅は電気伝導性が高いことから、自動車やパソコン、携帯電話、住宅、産業用機械など様々な製品の生産に欠かせない素材であることから景気の先行指標として知られ、「ドクター・コッパー」の異名を持ちます。

【銅先物価格(週足):1989-2019】
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過去30年を振り返ると、銅先物価格は5回デッドクロスを形成していたことがわかります。そして、デッドクロス形成後、ソ連崩壊、アジア通貨危機、ドットコムバブル崩壊、金融危機、欧州債務危機と歴史的な経済危機に発展しました。

そのため、銅先物価格が200週移動平均線のサポートライン(下値支持線)を割り込み、さらに下落する公算が大きいこと、それに伴いデッドクロスの形成が予想されることから、近い将来、世界のどこかで歴史的な経済危機が起きることが予想されます。

そして、それはおそらく中国を発端としたものになりそうです。

そもそも中国は世界最大の銅消費国であることから、中国経済と銅は相関性が強く、銅の暴落は中国経済の低迷を示唆していると言えます。事実、米中貿易戦争激化の影響を受けて、中国の製造業は景気減速が始まっています。

【中国・財新PMI(製造業購買担当者景気指数):2017-2019】
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中国・財新PMI(製造業購買担当者景気指数)は予想49.6に対して、結果49.9と予想を上回ったものの、二カ月連続で景気の改善と悪化の分岐点となる50を下回ったことで、景気減速が示唆されました。

また、先月発表された中国GDPは6.2%と、統計が開始された1992年以来最低水準を記録しました。

【中国GDP(国内総生産)対前年比】
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さらに、中国政府が3月に2兆元(約31兆円)もの大規模な景気刺激策を導入したにも関わらず、固定資産投資は軟調が続いています。
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そして、中国住宅価格指数(対前年比)も減速の兆しが見えています。
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ただし、中国経済の崩壊がただちに米国株の大暴落につながるわけではありません。なぜなら、90年代に新興国が経済危機に陥ったものの、米国株は景気拡大を維持させ、史上最高値を更新し続けたからです。そのため、投資家は世界のどこかで経済危機が起ころうとも、米国の優良株やインデックスファンドに投資している限り狼狽売りに走らないでください。

グッドラック。

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