バフェット太郎です。

S&P500種指数のセクター別比率を眺めると、エネルギーセクターはわずか4.9%まで低下していることがわかります。

【S&P500種指数のセクター比率】
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エネルギーセクターが5%を下回るのは過去40年以上ぶりの低さで、エネルギーセクターの不人気ぶりがわかります。

【セクター別パフォーマンス】
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それもそのはず、過去5年を振り返ると、S&P500種指数が+45.7%、ハイテクセクターが+97.6%だったのに対して、エネルギーセクターのそれは-41.3%と悲惨なパフォーマンスだったためです。

また、過去10年を振り返っても、S&P500種指数が+176.1%、ハイテクセクター+281.4%だったのに対して、エネルギーセクターのそれはわずか+7.5%でした。

こうしたことから、多くの投資家はエネルギーセクターを敬遠し、投資を手控えています。とはいえ、エネルギーセクターのパフォーマンスは原油価格に左右されることを考えれば、原油価格の動向次第でエネルギー株が大きく上昇することが期待できるため、投資妙味があると言えます。

【エネルギーセクターの割合と原油先物価格の推移】
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S&P500種指数に占めるエネルギーセクターの割合と原油先物価格の過去34年間の推移を眺めると、概ね相関関係にあることが確認できます。つまり、原油価格の値上がり次第で再びエネルギー株に注目が集まることが予想されます。

【原油先物価格】
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さて、肝心の原油先物価格は上値が切り下がる一方、下値が切り上がる三角保ち合いを形成しています。三角保ち合いとは、上値と下値がエネルギーを凝縮するようにして幅を狭めていき、最終的にどちらか一方に大きく動く可能性が高いことを示唆しています。そのため、エネルギー株は近く上か下に大きく動くことが予想されるわけです。

ただし、仮に原油価格の急落に伴いエネルギー株が暴落しても、投資家は焦る必要はありません。なぜなら、原油とは人々の生活になくてはならない欠かせないエネルギーであるため、世界経済の成長が鈍化したり景気後退入りしたとしても、短期的な原油需要がなくなるわけではないからです。

事実、過去35年を振り返ると原油需要が後退したのはわずか二回しかありませんでした。そのうち一回が2009年で需要の落ち込みとしては最大だったものの、それでも世界全体で1%減少したにすぎませんでした。

また、米石油メジャー最大手のエクソン・モービル(XOM)は人口増や新興国の生活水準の向上、さらに消費トレンドによって、今後20年にわたって石油需要が増加すると予想しています。

石油の帝国』によれば、エクソン・モービルは1980年の時点で2000年のエネルギー需要の予測について、わずか1%の誤差で正確に予想できたとのこと。こうした実績を加味すれば、今回のエクソン・モービルの予想もほとんど誤差がなく的中していると考えられます。

このように原油需要が底堅いこと、さらに石油会社の多くが原油価格の低迷を受けて設備投資と供給を抑制してきたことを考えれば、今後、供給不足から原油価格が上昇し、エネルギー株も急反発することが期待できます。

【エクソン・モービル:1969-2019】
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エクソン・モービルの長期チャートを眺めると、強気のトレンドチャネルを形成していることがわかります。現在、およそ36年ぶりにサポートライン(下値支持線)を下回っていることを考えると、昨今のエネルギー株の低迷は、エネルギー株投資を始めるのに良いタイミングなのかもしれません。

グッドラック。

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