バフェット太郎です。

景気の先行指標である企業の設備投資が減速しており、利下げ圧力が強まっています。

米商務省が発表した7月の「コア耐久財受注(前月比)」は予想0.1%に対して、結果-0.4%と予想を下回りました。また、6月分は1.2%から0.8%に下方修正されました。

そもそも、「コア耐久財受注」というのは、輸送機を除く耐久財の新規受注総数の増減を測定する指標で、耐久財とは個人の場合で言えば冷蔵庫や洗濯機などの大型家電や自動車などを指します。これらは一度購入すると数年間は利用することができるので比較的高額商品が多いです。

つまり、耐久財の受注が増えているということは、人々の足下の生活に余裕が生まれ、将来の生活に対して自信が表れているということを意味します。反対に耐久財の販売が不調であるということは、足下の生活に余裕がなくなり、将来の生活に不安を感じていることを意味します。

また、企業の場合で言えば資本設備を指します。たとえば、加工食品の製造機械や建設機器、農業用機械、大型トラックなどがそれで、企業の耐久財受注が好調であるということは、企業が将来の先行き見通しに楽観的になっており、積極的にリスクを取る余力があることを意味し、業界全体がうまくいっていることを示唆しています。従って、耐久財受注が好調であるということは景気が上向いている証拠になります。

反対に耐久財受注が低迷しているということは、企業が将来の先行き見通しに慎重、あるいは悲観的になっていることを意味し、業界全体が低迷しつつあることを示唆します。

従って、7月の耐久財受注が前月比-0.4%と減少したほか、前月分が下方修正されたということは、景気の先行き見通しが悪化していることを示唆しています。

【米コア耐久財受注:重要度★★★】
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コア耐久財受注は世界経済の成長鈍化と米中貿易戦争の激化に伴い減速していることが確認できます。

【コア資本財の出荷】
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加えて、コア資本財の出荷は前月比-0.7%と、2016年10月以来2年9カ月ぶりの大幅な落ち込みを記録し、企業の設備投資が低調であることが示唆されました。

FRB(米連邦準備制度理事会)はかねてから企業の設備投資が落ち込んでいることを懸念しているため、これらの低調な指標は9月のFOMC(連邦公開市場委員会)で追加の利下げに踏み切る材料の一つになり得ます。

また、投資家らが予想する今後のシナリオですが、現在2.00%~2.25%のフェデラルファンド・レートは9月、10月、12月、1月の四回のFOMCのうち三回で0.25%ポイントの利下げが実施され、1.25%~1.50%まで引き下げられることが予想されています。

そしてその後のフェデラルファンド・レートはしばらく横ばいが続き、景気が上向けば利上げに、景気が下向けば利下げに踏み切ることが予想されています。ただし、いずれにせよ景気指標次第であることを加味すれば、投資家は経済指標を注視し続ける必要があります。

グッドラック。

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