バフェット太郎です。

ISM(米供給管理協会)が発表した8月のISM製造業景況指数は51.1に対して、結果49.1と予想を大きく下回りました。また、景気拡大と縮小の分かれ目となる50を下回ったことで、将来のリセッション(景気後退)懸念が高まりました。

【米ISM製造業景況指数】
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そもそもISM製造業景況指数とは、製造業の購買担当役員にアンケート調査を実施し、その結果をもとに製造業の景況感を表したものです。 たとえば、ゼネラル・モーターズ(GM)の購買担当役員は鋼や塗料、フロントガラスやタイヤなどの仕入れをしており、日々の販売状況、在庫、そして会社の販売予測にもとづき意思決定しているので、彼らの意見は業界の状況を知るうえで非常に信頼度の高い情報となり得ます。

さて、「総合指数」は49.1と、前月の51.2から2.1ポイント下回ったわけですが、その他の内訳は以下の通りでした。

「新規受注」は47.2と、前月の50.8から3.6ポイント下回りました。

「生産」は49.5と、前月の50.8から1.3ポイント下回りました。

「雇用」は47.4と、前月の51.7から4.3ポイント下回りました。

「価格」は46と、前月の45.1から0.9ポイント上昇しました。

「在庫」は49.9と、前月の49.5から0.4ポイント上昇しました。

米中貿易戦争の激化に伴い、新規受注が大きく落ち込んだほか、生産と雇用も急速に悪化していることが明らかになりました。つまり、製造業の購買担当役員は将来の先行きに不安を感じているということです。

【米ISM製造業景況指数とS&P500種指数】
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製造業景況指数が50を下回るのは2016年1月以来、およそ三年半ぶりのことです。過去二回のリセッションを振り返ると、指数が50を下回ってから7~11カ月後にリセッション入りしていたことから、今回は2020年3月~7月頃にリセッション入りすると考えられます。
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ただし、リセッションが近づいているからと言って直ちに弱気相場が始まるわけではありません。事実、前回の米不動産バブルは2007年1月に指数が50を下回るも、株価はその後も上昇を続けました。

とはいえ、リセッションが近づいていることも事実です。そのため、投資家は自身のリスク許容度の範囲内でポートフォリオをデザインし、ディフェンシブ銘柄を中心に慎重に運用する必要があります。

また、経験の浅い未熟な投資家ほど、自信のある一銘柄に集中投資したがりますが、それは資産運用ではなくて「投機」にあたるので、一般的な個人投資家で老後の備えを目的に資産運用をしているのなら、そうした「投機」はポートフォリオの二割程度に留めておいた方が賢明です。

いずれにせよ、自身のリスク許容度は自分が思っているほど大きくはないことから、少し保守的すぎるくらいのポートフォリオで運用すべきです。

グッドラック。

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