バフェット太郎です。
逆イールドの発生、企業業績の下方修正、経済指標の悪化、銅の暴落、小型株の低迷、二年債利回りの暴落。度重なるリセッション(景気後退)の兆候は投資家を縛る鎖となり、身動きが取れない個人投資家も少なくないと思います。
しかし、未来を正確に占うガラスの水晶玉などないことを考えれば、投資家は一貫した投資スタイルを続けることが最も賢明であると言えます。
【米長短金利(米10年債利回り-米3ヶ月債利回り)】
現在、米10年債利回り(1.474%)から米3ヶ月債利回り(1.974%)を差し引いた利回りは-0.5%にまで拡大しました。過去三回のリセッションを振り返ると、いずれの場合も長短金利が逆転してから一~二年後にリセッション入りしたことを考えると、今回も同じように一~二年後にリセッション入りすると考えられます。
【S&P500種構成銘柄の利益予想(前年同期比)】
また、企業の利益見通しも悪化しています。2018年12月時点の2019年10-12月期の利益見通しは10.7%の増益だったものの、毎月のように利益見通しが悪化していき、2019年8月時点では3.7%と大幅に下方修正されました。
【米ISM製造業景況指数とS&P500種指数】
景気の先行指標となり得るISM製造業景況指数は、景気拡大と縮小の分かれ目となる50を下回りました。過去二回のリセッションを振り返ると、指数が50を下回ってからおよそ一年後にリセッション入りしたことから、今回も同じであるなら、来年の夏頃までにはリセッション入りすると考えられます。
【銅先物価格:1989-2019】
銅先物価格も景気の先行指標として知られていて、過去30年を振り返ると、いずれの場合も歴史的な経済危機とともに銅は暴落しました。
事実、①1991年のソ連崩壊(1991)、②アジア通貨危機(1997)、③ドットコムバブル崩壊(2001)、④金融危機(2008)、⑤欧州債務危機(2012)で銅はデッドクロスを形成し暴落しました。
現在、銅先物価格は200週移動平均線を下回っていることに加えて、米中貿易戦争がさらに激化することが予想されているため、銅の暴落は不可避です。そのため、今後世界のどこかで大きな経済危機が起こることが予想されます。
【ラッセル2000:1999-2019】
【ラッセル2000:過去5年(週足)】
大型株の先行指標となり得る小型株(借り入れが大きく、値動きも軽いため)は、依然として50週移動平均線を下回り低迷が続いています。過去二回のリセッションを振り返ると、いずれも200週移動平均線を下回った直後にリセッション入りしていたため注視する必要があります。
【米2年債利回り:1989-2019】
米二年債利回りは1.47%と、50週移動平均線を割り込みました。過去二回のリセッションを振り返ると、いずれも米二年債利回りの暴落後だったことから、投資家は注視した方がよさそうです。
このように米経済はリセッションの兆候が相次いで発生しているわけですが、ここで投資家が注意しなければならないことは、「リセッションの兆候」は必ずしも暴落を予言したわけではなかったということです。
たとえば、銅の暴落は経済危機の前兆となったものの、必ずしも米国株が暴落したわけではありませんでした。また、製造業景況指数は2016年にも50を下回ったものの、リセッションは回避されました。加えて、逆イールド発生後に米国株式市場は30%以上上昇しました。
こうしたことから、「リセッションの前兆」を材料に株を手放してしまった投資家は、その後の株高を享受することができなかったのです。そのため、老後の資産形成に備えて資産運用している個人投資家などは、タイミングを見計らった売買は控えて、iDeCoやつみたてNISAなどを利用し、愚直に積立投資を続けるのが賢明です。
また、市場平均上回るパフォーマンスを求めるのなら、ポートフォリオの20%を上限にして「投機」する機会をうかがえば良いと思います。今なら「小型ハイテク株」や「金鉱株」がその投機対象として妙味があります。
グッドラック。
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逆イールドの発生、企業業績の下方修正、経済指標の悪化、銅の暴落、小型株の低迷、二年債利回りの暴落。度重なるリセッション(景気後退)の兆候は投資家を縛る鎖となり、身動きが取れない個人投資家も少なくないと思います。
しかし、未来を正確に占うガラスの水晶玉などないことを考えれば、投資家は一貫した投資スタイルを続けることが最も賢明であると言えます。
【米長短金利(米10年債利回り-米3ヶ月債利回り)】
現在、米10年債利回り(1.474%)から米3ヶ月債利回り(1.974%)を差し引いた利回りは-0.5%にまで拡大しました。過去三回のリセッションを振り返ると、いずれの場合も長短金利が逆転してから一~二年後にリセッション入りしたことを考えると、今回も同じように一~二年後にリセッション入りすると考えられます。
【S&P500種構成銘柄の利益予想(前年同期比)】
また、企業の利益見通しも悪化しています。2018年12月時点の2019年10-12月期の利益見通しは10.7%の増益だったものの、毎月のように利益見通しが悪化していき、2019年8月時点では3.7%と大幅に下方修正されました。
【米ISM製造業景況指数とS&P500種指数】
景気の先行指標となり得るISM製造業景況指数は、景気拡大と縮小の分かれ目となる50を下回りました。過去二回のリセッションを振り返ると、指数が50を下回ってからおよそ一年後にリセッション入りしたことから、今回も同じであるなら、来年の夏頃までにはリセッション入りすると考えられます。
【銅先物価格:1989-2019】
銅先物価格も景気の先行指標として知られていて、過去30年を振り返ると、いずれの場合も歴史的な経済危機とともに銅は暴落しました。
事実、①1991年のソ連崩壊(1991)、②アジア通貨危機(1997)、③ドットコムバブル崩壊(2001)、④金融危機(2008)、⑤欧州債務危機(2012)で銅はデッドクロスを形成し暴落しました。
現在、銅先物価格は200週移動平均線を下回っていることに加えて、米中貿易戦争がさらに激化することが予想されているため、銅の暴落は不可避です。そのため、今後世界のどこかで大きな経済危機が起こることが予想されます。
【ラッセル2000:1999-2019】
【ラッセル2000:過去5年(週足)】
大型株の先行指標となり得る小型株(借り入れが大きく、値動きも軽いため)は、依然として50週移動平均線を下回り低迷が続いています。過去二回のリセッションを振り返ると、いずれも200週移動平均線を下回った直後にリセッション入りしていたため注視する必要があります。
【米2年債利回り:1989-2019】
米二年債利回りは1.47%と、50週移動平均線を割り込みました。過去二回のリセッションを振り返ると、いずれも米二年債利回りの暴落後だったことから、投資家は注視した方がよさそうです。
このように米経済はリセッションの兆候が相次いで発生しているわけですが、ここで投資家が注意しなければならないことは、「リセッションの兆候」は必ずしも暴落を予言したわけではなかったということです。
たとえば、銅の暴落は経済危機の前兆となったものの、必ずしも米国株が暴落したわけではありませんでした。また、製造業景況指数は2016年にも50を下回ったものの、リセッションは回避されました。加えて、逆イールド発生後に米国株式市場は30%以上上昇しました。
こうしたことから、「リセッションの前兆」を材料に株を手放してしまった投資家は、その後の株高を享受することができなかったのです。そのため、老後の資産形成に備えて資産運用している個人投資家などは、タイミングを見計らった売買は控えて、iDeCoやつみたてNISAなどを利用し、愚直に積立投資を続けるのが賢明です。
また、市場平均上回るパフォーマンスを求めるのなら、ポートフォリオの20%を上限にして「投機」する機会をうかがえば良いと思います。今なら「小型ハイテク株」や「金鉱株」がその投機対象として妙味があります。
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