バフェット太郎です。

バートン・マルキール氏は自著『ウォール街のランダム・ウォーカー』で、個人投資家は若ければ若いほど積極的にリスクを取るべきとする一方、年を重ねた投資家ほど債券などの安全資産に投資すべきと主張しています。

しかし、「人生100年時代」とか「生涯現役」などと言われる中で、そうした考え方はもう古いかもしれません。

【マルキール氏が提唱する世代別アセットアロケーション】
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マルキール氏は株式の比率を「=100-年齢」とし、たとえば35歳の個人投資家なら株式に振り分ける資産を全体の65%とし、65歳なら35%といったように、年齢に応じて株式の比率を調整すべきと具体案を提案しています。

とはいえ、過去を振り返るとどの国も長期的に見れば株式が債券を大きくアウトパフォームしていたことを考えると、個人投資家が債券に長期投資する意味はありません。

【株式と債券の実質リターン:1900-2000年】
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(出典:『証券市場の真実』)

とりわけ人生100年時代と言われるなど、今後個人投資家の運用期間が長期化することを考えると、小さなパフォーマンスの差は長期的に見れば大きな格差を生み出す原因となり得ます。

そのため、個人投資家はどの世代であっても株式の比率を70%以上にするなどして、積極的にリスクを取ることで将来のリターンを最大化することができるはずです。

また、そもそも個人投資家が年を重ねるにつれて債券やREIT、現金などの安全資産への比重を大きくするのは、ボラティリティ(変動率)が許容できなくなる可能性が大きいためです。

しかし、将来の退職年齢が引き上げられることが予想されるうえ、自分の専門的なスキルを利用して副業で稼ぐなど「生涯現役」が当たり前となるなど、60歳以降も安定した収入が見込める未来がやってくる可能性が高いことを考えれば、過度にボラティリティを恐れる必要はなく、積極的に株式に投資することができます。また、給与とは別の収入が欲しいのであれば、高配当株に投資するなどして配当収入を得ることもできます。

このように、マルキール氏の主張するようなアセットアロケーションを実践して世代別で株式の比率を決定すれば、それが将来のリターンを押し下げる原因になりかねません。そのため、個人投資家はより多くの資金を株式に振り分けられるように、仕事を続けるのは当たり前として、日ごろから自身のスキルを高めることが重要です。

また、そうすることで「世代別のアセットアロケーション」などという古い考え方に囚われることなく、リターンを最大化することができます。

グッドラック。

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