バフェット太郎です。

FRB(米連邦準備制度理事会)が発表した8月の鉱工業生産指数(前月比)は予想0.2%に対して、結果0.6%と予想を上回った一方、対前年比では予想0.52%に対して、結果0.36%と予想を下回るなど、製造業が減速していることが示唆されました。

そもそも、米鉱工業生産指数とは、米国の工業および製造業(公益事業含む)において、どれだけの量のものが生産されたかを測る指標です。

鉱工業生産には様々なものが含まれていて、たとえば、木材や金属、自動車、航空機、家具、家電、衣料品、化学薬品、プラスチックなどがあります。

鉱工業生産指数は経済の動向に先行することもなければ遅れることもないため、経済の動きと一致して推移します。

【米鉱工業生産(対前年比)】
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米鉱工業生産は2018年9月をピークに伸びが鈍化しており、前年割れとなるのも時間の問題かもしれません。

【米設備稼働率:1996-2019】
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また、設備稼働率は予想77.6%に対して、結果77.9%と予想を上回りました。

そもそも設備稼働率とは、理論的な最大生産能力に対する実際の生産の比率を示す指標で、たとえば、米国のすべての企業の設備をフル稼働させた場合に生産できる量を100とした場合、実際に設備が稼働している割合を示しています。

そのため、設備稼働率が高い水準であれば製造業が好調であることを意味する一方、低い水準であれば不調を意味します。ただし、設備稼働率の上限は理論的には100%ですが、実際には80~85%で止まることがほとんどです。

さて、8月の設備稼働率は77.9%と、前月の77.5%から0.4%ポイント改善していることが明らかになったわけですが、今年2月の79.0%をピークに下げていることから、低下傾向が続けばリセッション(景気後退)入りの可能性が高まります。

このように、長期的な視点で見れば米国の経済成長は鈍化傾向にあるものの、短期的な視点で見れば(前月比で予想を上回る良好な数字が示されたことから)、製造業が安定し始めている兆候も見られており、今後の動向が注目されます。

こうした中、FRB(米連邦準備制度理事会)は17・18日の日程で開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)で金利を引き下げる公算が大きいです。

とはいえ、CMEフェドウォッチによる市場が予想する9月のFOMCの利下げ確率は58.8%と、一週間前の92.3%から急速に低下しています。これは金融緩和を期待していた投資家らによる失望売りのリスクがあるものの、利下げをしないということは米経済が堅調であることを意味するため、株価は一段と上昇する可能性が高いです。

グッドラック。

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